「豊盃」(特別純米)

 

道府県アンテナショップ巡り、第二弾。青森県。

青森は、つい一年半前に初めて津軽地方を旅行して、
梅干の味のインパクトが、いまだに記憶にある。

飯田橋にある青森県のショップに入ると、
案の定、津軽民謡のBGMが流れていて(「とらじょさま」→「じょんから節」→「津軽音頭」)、

例の梅干も売っていたけれども、結構な値だったこともあり、
とりあえずつまみとしては、「ねぶた漬」と「ほたての塩焼」をゲット。

酒は、この「豊盃」が「お一人さま一本限り」とあったので、
これは旨いに違いないと思い確定、
その他にあと2本購入した(その2本は、旨かったらここで採り上げる予定)。

さて、この「豊盃」(特別純米)は、かなりシャープな味。

ただ、のどごしは非常に滑らかなので、
口に含んだときと、飲んだときとのギャップが結構楽しめる。

そして不思議なことに、
「ねぶた漬」と一緒に飲んだときには気付かなかったのだが、

「ほたての塩焼」と一緒に飲んでみると、
味が結構塩辛いので、あのシャープに感じた酒が、相対的に甘く感じるのである。

単に甘く感じたというだけではなく、まるで別の酒である。
あの一口めの強い主張が消えて、なんとも柔らかな味になったではないか。

なるほど、塩気の強い津軽料理と一緒に飲まれることを想定して、
あの味に仕上げているのではないかと。

料理と酒が切っても切れない縁にあるというのはこのことで、
その地方の料理を引き立たせ、そして自らも引き立つというのが、
その地方ならではの銘酒ということになるのであろう。

津軽民謡と津軽郷土料理をお供に、飲みたいお酒。