映画「コンフィデンスマン/ある詐欺師の男」

 

モーガン・フリーマンやデンゼル・ワシントンが、
もはやレジェンド級になってしまったこともあり、

愛すべき黒人俳優として真っ先に名を挙げるとすれば、
迷うことなくサミュエル・L・ジャクソン。

悪人からジェダイまで、多彩なキャラクターを演じているが、
ひとクセある役柄というのはだいたい共通していて、
本作のように、「わりとフツーな」人物に配役されるのは珍しいかもしれない。

フツーとはいっても、元・スゴ腕詐欺師という設定ではあるのだが、
申し訳ないが、詐欺師のような知的な役柄が似合うわけもなく、

見所なのは、ストーリーの3分の2ぐらいを占める、
刑務所を出たばかりの男の孤独と癒しといった、
この役者のヒューマンな一面が見える部分なのだと思う。

ストーリーに特にひねりがあるのでもなく、
他の役者が魅力的なわけでもない。

ただただ、サミュエル・L・ジャクソンの演技を楽しむための映画。

彼が劇中でいつも身に着けていた革ジャンとハットを、
ちょっと欲しいと思った。

適正価格:1,200円(劇場換算)