「薄明のなかの思想 宇宙論的人間論」(埴谷 雄高)

埴谷雄高は、読まなきゃと思いながら読むことがなかった作家のひとり。

いつも立ち寄る古本屋で、まとめて売りに出されていたので、
何冊か買ってみた。

生誕について/意識について/存在について/愛について/性について/政治について/革命について/芸術について/死について/宇宙について

というあらかじめ与えられた10のお題について、
彼が語ったものをテープから起こして本にしたものらしいが、

それなのに、いや、そのせいか、
とにかく文章が難解で、ひとつのセンテンスを何度も読み直し、
気付いたらコクリコクリ・・・なんてことも結構あった。

特に政治やら革命やら、というのは僕には難しすぎたわけだが、
なかでも印象に残っているフレーズがあって、

人間は「毛」を失うことで「けもの」ではなくなったわけだが、
それでも「頭」と「性器」にだけは毛が残ったというのは、
理性としての脳と、本能として性だけは、まだ「けもの」のままである・・・

みたいなところは、成程、と思った。

科学や宇宙について考察した著作もあるようなので、
そちらを中心に読んでみるとするか。