映画「グランドピアノ 狙われた黒鍵」

 

最初からネタバレ全開で行かせていただきます。

主人公が弾くピアノは、某作曲家が特別に作ったピアノで、
その中には、作曲家の莫大な遺産が入った金庫?を開けることができる鍵が隠されている。

その鍵をピアノから取り出すには、
その作曲家が作った超難曲を、ミス無く完全に弾かなくてはならない。

その曲を弾けるのは、この世でただ一人。

それが、イライジャ・ウッド演じる、天才だけど舞台恐怖症のピアニストで、
ピアノの秘密を知っている犯人に狙われることになる。

彼がピアノの前に座ると、譜面に、

「あの曲を弾け」
「絶対間違えるな」
「間違えたら、お前を撃ち殺す」

とか書いてある。

冗談だろうと思ってると、
銃のレーザーポインタが体にあてられてたり、
公演を聴きに来た友人が殺されたりと、
その曲を弾かざるを得ない状況に追い込まれていく。

で、結局弾くんですけどね。

でも、最後の最後で、わざと間違える。

でもって、犯人は逆上し暴れ出す・・・

とまぁ、こんな話です。

話の舞台は、ほぼ一貫してコンサート会場で、
演奏する側の緊張感と、犯人に脅かされているというスリルが妙にマッチして、
設定自体は、悪くない映画だと思った。

それに、主人公が肝心の曲の譜面をもっておらず、
ネットで音源を探して、それを耳コピしたり、

ピアノの「キー(鍵盤)」と、隠された「キー」を語呂合わせ的に使ったり、
ニヤリとしたくなるようなシーンが、ちょいちょいある。

ただ、演奏中に奏者がケータイいじらないだろ、とか、
演奏している曲がヒドすぎだろ、とか、
譜面見ながら弾くなら、譜めくりの人が付くだろ、とか、

ツッコミどころも満載なわけですが、
まぁそれも、許せるレベル。
映画にはリアリティが絶対必要というわけではないしね。

ただ勿体ないことに、この映画、
犯人が暴れ出してからラストまでの流れがグダグダなんですよね。

せっかくそれまで、シチュエーションスリラーとしてはかなりイイ線いっていたのに、
緊張感が取れた瞬間に、目も当てられなくなるという・・・。

イライジャ・ウッドは、「ロード・オブ・・」の印象が強すぎて、
観ていて若干の違和感。

あと、トビー・マグワイアに似ていると思うのは、僕だけ?

適正価格:1,300円