「THE SIXTH EXTINCTION ― 6度目の大絶滅」(エリザベス・コルバート)

 

科学の新刊本は、嫁を質に入れてでも買え、
というのが僕の信条なのだけれど、

300ページを超えるハードカバー本とはいえ、
これと嫁を交換したら、さすがに後悔するだろうな。

絶滅に瀕している動物の例を長々と挙げた後、
で?という感じ。

科学では、その「で?」の部分が大事なんだけど、
この本ではそこが300分の1~2ページで終わってるから、
何とも薄い印象となる。

現在の動物たちの絶滅の理由を、人間の活動のせいにするのは、
そりゃ簡単ですよ。
それぐらいは、今どきの中学生にでも語れる。

科学好きの読者といて興味があるのは、
果たして本当にそうなのか、それにはどのような反論があり、
また、両陣営の主張する例にはどのようなものがあるのか、
といった部分があり、

その肝心な部分が欠けてしまうと、
ただのブログというか、せいぜいエッセイぐらいのものでしかない。

この本のタイトルが示すとおり、
地球には、過去に「ビッグ・ファイブ」と呼ばれる、5度の壊滅的な生物の絶滅があったわけだが
(その最後は、有名な白亜紀末の恐竜たちの絶滅)、

僕としては、「ビッグ・ファイブ」に含まれない、
小規模~中規模の絶滅をつぶさに検証することで、
進化と絶滅におけるルールを探るヒントが得られるのではないかと思っている。

最近、若干読書が消化不良。