ティティウス・ボーデの法則の一般化について

ティティウス・ボーデの法則(TB relation)というのは、
太陽系の惑星の、配列と太陽からの距離との関係性についての法則で、

公式としては平易であるため、大学受験などにはよく出題されるが、
物理学的に根拠のない法則であり、
我々の太陽系が「たまたま」そのような法則に基づいているだけだとして、
科学的には軽視される傾向にある。

数か月前に、たまたまコーネル大学図書館の論文データベースを調べていたら、

「Exoplanet Predictions Based on the Generalised Titius-Bode Relation 」

という論文があったので、これぞとばかりにプリントアウトまでしたのだけれど、
如何せん、英語の論文を読破するのはそれほど甘くはなく、

何度もトライをした結果、
読むのにまとまった時間が取れないのと、やはり自分の英語力の限界とで、
結局、読み終えることができずにいる。

それでも、拾い読みをした感想を述べれば、
惑星の配列というのは、初期条件が少しでも変われば大きく変わってくるし、
そもそも、惑星の数が増えれば増えるほど、N体問題の壁が大きく立ちはだかるので、
とてもではないが、TB relationを一般化するというのは、無理に違いない。

我々の太陽系を含め、この法則が成り立つかのように思えるいくつかの惑星系は、
「たまたま」近似的にそう見えているだけであり、

しかもサンプル数としては、宇宙に存在すると思われる惑星系の膨大な数から比しても、
満足できるものではない。

さらに悲観的な意見を述べれば、
万が一、TB relationが一般化できたとして、他の惑星系における惑星の配置が判明したところで、
「それがどうした?」ということになる可能性が高い。

例えるならば、
車を買うお金がない人に車のカタログを渡すようなものであって、

行くことはもちろん、直接観測するのも難しいような惑星系の情報は、
何の役にも立たないのである。

科学はめざましく進歩を続けているが、
アインシュタインの二つの相対性理論だけは、絶対に覆らないだろうと自分は確信している。

覆らないからこそ、この宇宙は成り立っているのであり、
逆にいえば、この宇宙は相対性理論ありき、なのだ。

であるならば(であるからこそ、というべきか)、
我々は他の惑星系とは接触ができないように「配置」されているのであり、

地球は生命にとって都合の良いようにプログラムされている一方で、
絶対的な孤独を味わうようにもプログラムされているのである。

とはいえ、TB relationは、純粋な探究心を駆り立ててくれるものではある。

ランダムに並んだ数字には、実は規則があることを発見することのように、
帰納的に法則を見つけ出すという作業は、ゲームに似た感覚がある。

だから僕は敢えて、「手段」としてではなく「目的」として、
TB relationに向き合ってみたいと思っているのだが(やはり時間がない ※言い訳)。