「墨子よみがえる」(半藤 一利)

「墨子よみがえる」(半藤 一利)

墨子よみがえる
他の国ではいざ知らず少なくとも日本においては、中国の思想といえば「儒教」(特に孔子)の一点張りで、中学の漢文の授業といえばまずは論語を暗記することから始まるわけで、

これは良くも悪しくも徳川幕府による教育(統治)政策の名残なわけだが、ただ、老子、荘子、韓非子、荀子といった歴史を生き抜いてきた思想たちに、もっと触れる機会があってもよいのではなかろうか。

「墨子」の特徴は徹底した非戦論、平和主義。
戦国の乱世を、戦いをせずに生き抜く知恵と必要性を説いたもので、これが闘争に明け暮れた封建時代の支配者たちから避けられていただろうことは想像に難くはない。

逆に、この現代においてこそ、このような「墨子」の思想が必要になるのではないか。

手軽に読める新書なので「墨子」の入門編としては悪くはないが、如何せん、文章のアクが強すぎるのと脱線が多いのとで、墨子に集中できないという嫌いはある。

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