「最終定理」(アーサー・C・クラーク/フレデリック・ポール)

「最終定理」(アーサー・C・クラーク/フレデリック・ポール)

最終定理
普段、この手の本はほとんど読まないのだけれど、
クラークの遺作であるのと、フェルマーの最終定理と異星人とがどのように関わるのかに興味があったので、読んでみることにした。

正直な感想としては、イマイチだ。

そもそもこの小説の、最初から80%は、SFではなく、
主人公であるスリランカの数学者の半生を描いているにすぎない。

その主人公が、フェルマーの最終定理を証明したことで、
一躍有名人となるわけだが、

残念なことに、そのことと、残り20%に登場する異星人とは、何の関連性もない。

やはり読者としては、フェルマーの最終定理には、宇宙の真理に関する、
何らかの秘密が隠されていた、、みたいなオチを期待するのが自然だろう。

あと、これは個人的な意見だけれども、
フェルマーの最終定理レベルの題材を、小説とはいえ、何の説明もなく「解けた」とするのは、
ルール違反ではないかと思う。

小説中で、あの難解とされるワイルズの証明を批判しているのであれば、
では主人公は何を手がかりに証明したのか、
もちろんフィクションだとした上でも、ヒントぐらいないと、リアリティさに欠けてしまう。

ハードなSFを期待していたのだが、
「スリランカ人の数学者の家族愛」がテーマの作品なのかもしれない。

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