「異常気象が変えた人類の歴史」(田家 康)

 

ここ最近読んだ本の中では、抜群に面白い。

有史以前のヒトに起こった出来事や、
歴史上の重要な事件について、

その裏には大きな気候変動があったであろうことを、
明確に根拠を示しつつ語ってゆく。

ハンニバルのアルプス越え、名誉革命の成功、
ナポレオンの敗戦、ヒトラーのソ連侵攻失敗など、
全40話から構成されており、飽きることがない。

単に過去のトピックスを並べるだけではなく、
今後の世界の気候はどうなっていくのか、
それに我々はどのように対処すべきなのか、
といった事柄にまできちんと触れており、好感が持てる。

文系の人にはない発想で歴史を解釈すると、こんなに新鮮になる、
というよい見本だと思った。