「世界の辺境とハードボイルド室町時代」(清水 克行×高野 秀行)

 

例えば、貴重な有給休暇を使って読んだとしたら後悔するけど、
駅構内の本屋でたまたま手に取って、
出張の行き帰りの新幹線で読む、というぐらいがちょうどよい本。

一応、「辺境」と呼ばれる現代の発展途上国と、
日本の中世を比較したら、共通点を見つかった、というのが主眼なのだけれど、

そんな大雑把な比較をすれば、
そりゃ共通点のひとつやふたつは見つかるでしょ、と。

特に目新しい話題はないし、
対談ということを差し引いても、内容が薄すぎて、
うーん、高校一年生の夏休みの読書課題にするぐらいのレベルかな。

高野秀行という人は、タイに何年か住んでたとか言っている割には、
米の値段も気にしていなかったとか、
そんなの、金と時間があれば誰でもできることじゃん、と思うし、

清水克行という人も、どこかの大学の人気の先生らしいけど、
僕でさえ目にしたことのあるような話を並べるだけで、
そんなものですかと。
(明らかに一か所、他の本からの引用を注釈無しで語っている部分があったけど、
まぁ、いいか)

新刊書ということと、タイトル&装幀に惹かれて思わず買ってしまったものの、
ハズレを引いてしまったようだ。