「フロックの確率」(ジョセフ・メイザー)

 

世の中で起こるフロック(まぐれ当たり)について、
それらは果たして起こるべくして起きたのか、
そしてその確率はどれぐらいなのかを、
科学的(数学的)に考察した本。

実際に起きた、あるいは著者が伝え聞いた10の物語をベースに話が進んでいくのだが、
そのうちいくつかは、無理にでも確率を数値化しようとしているのに対し、
数値化はおろか、数行言及しただけで終了してしまうものもあり、
全体的な構成のバランスにやや不満が残る。

しかし、身の回りの出来事だけではなく、
科学や文学の中での「フロック」の意味するところまで考察が及んでいて、
一般科学の読み物として、それなりに楽しめた。

使われている数式も、高校受験レベル(?)なので、
数学アレルギーの人でも大丈夫。