アート

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「日本 傑作広告」(大伏 肇)

  随分と古い本だと思って古書店で買ったのだが、 初版が平成3年とのことで、そうでもなかった。 でも扱っている素材は江戸~昭和初期にかけてのものなので、 内容的には、古書然としている。 Webの業界に入って以来、 なぜかチラシとかポスターとか「1枚もの」の広告に興味があって、 それはなぜかと考えてみるに、 1枚という限られたスペースで、伝え手と受け手がいかに濃い内容をやり取りできるか、 […]

「デュフィの歌」(大久保 泰)

随分と古い本で、 初版が昭和24年(1949年)、僕のはその2年後の再版のものだが、 再版2000部ノ内 第1503号 とわざわざ記されている。 価格は600円、 当時の600円は随分高かったのではないかと思うのだけれど、どうだろう。 さてこの本は、いわゆる「セザンヌ以後」のパリの画壇について、 画家ひとりひとりを論じながら語ったもので、 その名前を挙げると、 ラプラード、マティス、ドンゲン、マル […]

「点と線から面へ」(ヴァシリー・カンディンスキー)

  大好きなカンディンスキーによる絵画論なので、 期待して読んだのだけれど、これがなかなか手ごわかった。 まずは点を定義し、次に線、そして面という構成は、 明らかに幾何学の聖典ともいえる、 ユークリッドの「原論」を意識していると思われるが、 ここでカンディンスキーは、 幾何学をベースにいかにして芸術を作るのかにテーマを絞り、 多くの図説を交えながら、論理的に話を展開していく。 ただところ […]

「誤解だらけの日本美術」(小林 泰三)

ここで採り上げられているネタは四つ。 「風神雷神図屏風」「キトラ古墳壁画」 「慈照寺銀閣」「興福寺阿修羅像」。 それぞれをデジタル復元するところから見えてくる、 「日本美術のヒント」のようなものを、 豊富なカラー図版を用いて説明していて、 ヘタな美術論や文化論よりも、遙かに面白く、奥が深い。 美術品や文化遺産を、鑑賞物という枠組みではなく、 それらが本来あった文脈に戻して眺めることで、 ここまで多 […]

「「クリエイティブ」の処方箋」(ロッド・ジャドキンス)

  やはり完全には浮世を離れるわけにはゆかず、 仕事をする身である以上、 たまにはこういう本を読んでいないと、感覚が鈍る。 春から週7日間無休で働いてきたので、 クリエイティブな活動や思考に飢えていたせいでもある。 時間があれば何でもできるわけではないが、 時間がなければ何もできないのだということを、 最近痛感し始めた。 そんな状態だったので、本屋に行ったときに、 自然とこの本に手が伸び […]

「日本の古典芸能」(佐藤 健一郎)

僕の母校の(ウソ)、武蔵野美術大学における佐藤健一郎先生の一年間の講義を、 そのまま一冊にまとめたのが、本書である。 授業の多くは映像鑑賞で占められていたようだから、 文字部分だけでどれだけ読むに耐えるのかと思っていたけれど、 600ページを超えるボリュームになっており、 丁寧な講義が、映像なしでも十分に内容を伝えてくれている。 関係者のみに配られた非売品なのだけれども、 たまたまのぞいた古本屋で […]

「画図百鬼夜行全画集」(鳥山 石燕)

  本屋で目的の書を買って、さあ帰ろうと思ったら、 目に留まったので、思わず買ってしまった。 妖怪たちの絵図とともに、 石燕による説明も付してあるので、 妖怪データベースとしてはもってこいである。 やはり日本の妖怪というのは、 哀愁というか、もののあはれ、というか、 西洋のモンスターのようには「割り切れない何か」を持っている。 モンスターが「あっち側」の存在なのだとしたら、 妖怪は「こっ […]

「江戸絵画の不都合な真実」(狩野 博幸)

江戸時代の絵描きたちの、知られざる一面を、 闇に葬られてしまった史実をもとに論じた本。 登場するのは、 岩佐又兵衛、英一蝶、伊藤若冲、曾我蕭白、長沢蘆雪、岸駒、葛飾北斎、東洲斎写楽。 江戸絵画に詳しい人であれば、 これが相当「クセ者揃い」のラインナップであることは分かるはずだ。 僕も聞いたことのないような、江戸の随筆を典拠にして、 美術館の解説や、美術史の本では考えられないような角度から、 画家た […]

「妖怪萬画1、2巻」

江戸時代に描かれた各種の妖怪の画を、カラーで紹介。 この本の解説でも触れられているが、 妖怪の魅力は「データベース性」にあると思っている。 それを図鑑的に見せるのか、あるいは、 「百鬼夜行」のような形で見せるのか、 それは表現方法の違うだけだろう。 考えてみれば、妖怪だけではない。 ウルトラ怪獣も、ムシキングも、ポケモンも、 その魅力の核は「データベース性」、つまり数を集めて閲覧することにあるので […]

「陰影論 デザインの背後について」(戸田 ツトム)

久々に出会った、「ちょっと何を言ってるか分からない本」。 自己陶酔的に、思い浮かんだ文脈をつなげていくと、こんな形になるのか…。 断片的にフムフム、という部分もあるが、 結局何が言いたいか、さっぱり分からない。 まぁ、「陰影論」なんていう、壮大なテーマを扱うとなると、 あれやこれやと言いたいことが出てくるのは納得いくけど、 ブログじゃなくて「論」って付いてるわけだし、出版する以上、もっと整理してく […]

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