「図解 宇宙のかたち 『大規模構造』を読む」(松原 隆彦)

「図解 宇宙のかたち 『大規模構造』を読む」(松原 隆彦)

「図解 宇宙のかたち 『大規模構造』を読む」(松原 隆彦)

科学のめざましい発展により、
我々にとっての未知の分野は着実に減っているかもしれないが、

それでも宇宙の構造がどうなっているかについては、
永久に「仮説」のままなのではないだろうか。

そして、僕が宇宙論に惹かれる理由もそこにある。

おそらくこの分野に慣れていない人にとっては、
果たして宇宙の構造をどのように調べるのか、
見当もつかないことだろう。

ではどのように調べるのか、と問われても、
それを一言で説明するのは難しい。

銀河の赤方偏移、宇宙項、ダークエネルギー、
バリオン音響振動、ニュートリノ質量、等々、

推理小説の探偵さながら、
さまざまなファクターを吟味・検討し、
「仮説」ではあるものの、少しずつ真の宇宙の姿に近づいていくわけで、

そのスリリングな「謎解き」を、
豊富な図版とともに味わえるのがこの本である。

銀河の形は目にしたことがあっても、
それ以上の構造を思い浮かべることができる人は、
そう多くはないかもしれない。

宇宙の姿を数式で表現することも勿論大事だが、
それ以上にビジュアルで理解することが有意義なのであって、

内容はやや専門的ながら、
とりあえず「宇宙のかたち」を知りたい人には、
最初の1~2章ぐらいだけでも読んでみるとよいだろう。

直接観測できないものを可視化するという、
科学の楽しさ・美しさをあらためて感じさせてくれた。

本・読書カテゴリの最新記事