映画「メッセンジャー」

 

「メッセージ」だとか、「パッセンジャー」だとか、
「パッセンジャー」だとか、似たような映画が多くて困るが、

この「メッセンジャー」が上記の作品と比べて決定的に異なる点といえば、
「ザ・B級映画」という点である。

ざっとあらすじを紹介すると、

土星の衛星タイタンと、海王星の衛星トリトン、
そして準惑星エリスのそれぞれから、謎の信号が地球に届く。

そして、それら3つの信号を重ね合わせると、いわゆる「長三和音」となり、
これは知的生命体の仕業に違いない、ということになる。
(この辺りまでは、割とワクワク感あったな、、開始5分だけどw)

そこで宇宙飛行士である主人公が、
冬眠を繰り返しながら3か所を探査するのだが、
それぞれの場所で同じような、謎の光る球体を回収する。

素手で直接触れてみると、
何者かが自分の意識の中に入ってくるような感覚に襲われ、
どうやらその球体は「タダ者ではない」ということが分かってくる。

その球体は一体何なのか、誰がそれを置いたのか、
そしてその目的とは・・・?

すべての謎は、太陽系のさらに奥のオールトの雲から発信されている信号にあるようだ!
ここから38年かかるが、地球に戻らずそこへ行こう!

と、地球側の制止を振り切って勝手に旅立っていくところで終了。

ストーリーの基本は、この手の映画のお決まりである、
狭い宇宙船の中での一人芝居なわけだが、

地球から送られてくるメッセージによる「主人公の心の揺れ」が唯一の(?)見所であって、
長期間の夫の不在に憔悴している奥さんや、
高圧的に命令してくる国防長官とかとか、

まぁ要するに、そういう人間的なしがらみがめんどくさくなったんでしょうな、
すべてを放り出して太陽系の果てまで旅することに決めたいうのは。

結局何の謎も解決されず、
主人公同様、映画の方もすべて投げっぱなしにして終了という、
潔いB級っぷりに拍手。

タイタンはともかくも、エリスとかトリトンとか、
天文好きにしか知られていない星が舞台になってたり、
ユーリー・ミラーの実験の話が出てきたり、

細かいレベルで嫌いじゃない要素がちりばめられているので、
ストーリーは破綻していても、ukiyobanare的には結構アリだった。

適正価格(劇場換算):1,400円