歴史

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「史記6 列伝二」(司馬遷)

「列伝一」は、 諸国による打倒・秦における、 策略的な内容が多かったのに対し、 「列伝二」は、 項羽と高祖も登場するし、 まさに秦の崩壊という、 中国古代史のクライマックスを、 李斯や蒙恬といった人物の視点で描いているのが、 まるで小説を読んでいる感覚で楽しめる。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』を、 読んでみたくなった。 各話の最後には、 「太史公曰く~」という形で、 著者の司馬遷自身が、 感想を述べ […]

「知っておきたい『酒』の世界史 」(宮崎 正勝)

僕が思うに、 「酒の世界史」とは一種のトートロジーで、 なぜならば、世界史を形作ったのは酒であり、 酒がなければ歴史は存続しなかっただろう、 と思うからである。 本書は、文明史に沿って、 酒の歴史を下記のように明確に区分する。 1.狩猟・採集による「果実の醸造酒」の時代 2.農耕による「穀物の醸造酒」の時代 3.「蒸留酒」の時代 4.新旧大陸の交流による「混成酒」の時代 5.産業革命による「酒の大 […]

「史記5 列伝一」(司馬遷)

岩波文庫版は完全収録ではないとのことで、 ちくま学芸文庫にて、 この偉大なる歴史書の全集を購入、 まずは後半4冊の列伝から読み始めることにした。 歴史書は、大きく分けると、 出来事を年代順に記述する「編年体」と、 人物の伝記によって記述する「紀伝体」に区分され、 後者はまさにこの『史記』が編み出した形式であり、 その「紀伝体」の中心をなすのが「列伝」である。 今更ここで言うまでもなく、 また当然原 […]

「歴史よもやま話 東洋篇」(池島 信平 編)

昭和40年前後にNHKラジオで放送された、 歴史の専門家による座談会を、 書き起こして本にしたものらしい。 古い本であるが、それもそのはずで、 先日実家に帰った際に、 父親が処分しようとしていた本の中から、 頂戴してきた。 テーマとしては、下記の通り。 釈尊/孔子と孟子/秦の始皇帝/司馬遷の世界/長安の月/敦煌/成吉思汗/西遊記と水滸伝/康煕・乾隆/孫文/北清事変/宦官/毛沢東 言うまでもなく、 […]

カエル in プリニウスの博物誌

先月だったか、 未だ梅雨の明けないとある夕方、 家の前の路地で、 目の前を一匹のヒキガエルが横切った。 東京とはいえ、 別にヒキガエルなど珍しくもないのだが、 コロナ禍により、 数か月も家に籠りきりだったこともあり、 普段とは違った、 愛情というか、好奇心を含んだ眼で、 その姿をしばらく眺めていた。 カエルといえば、 『日本書紀』の応神天皇十九年、 帝が吉野へ行幸した際、 地元民の歓待を受ける場面 […]

「地震の日本史―大地は何を語るのか」(寒川 旭)

以前から「理科年表」にある、 過去の地震記録を眺めるのが好きなのだが、 ただそこには、震源の緯度経度と、 マグニチュードが記載されているぐらいで、 いわゆる「データ」と化している。 この本は、過去の大地震について、 単なる「データ」としてではなく、 それらが当時の人々に、 どのような影響をもたらしたかという、 「生きた記録」として紹介したものである。 文字記録のない時代については、 遺跡に残る痕跡 […]

「日本の偽書」(藤原 明)

この本は、いわゆる「偽書」として名高い、 『上記』『竹内文献』『東日流外三郡誌』『秀真伝』『旧事本紀』 について、 それらの内容云々よりも、 いかなる事情の下、いかなるプロセスで誕生したのか、 を解き明かすことをテーマとしている。 そもそも「偽書」に対するイメージは、 おそらく人によって様々であるし、 定義すら難しいのではないかと思うが、 この本では、偽書とは、 「作者・書名を偽った、文字を用いた […]

「東京の幽霊事件 封印された裏歴史 」(小池 壮彦)

まずは、私見から。 現代は幽霊や妖怪が住みづらい時代である、 とはよく言われるが、 しかし急速に近代化を進めた結果、 「近代的なもの」と「前時代的なもの」との、 歪みというかムラが生じてしまい、 そのムラこそが、逆に、 幽霊や妖怪の住処になっているとは言えないだろうか。 おそらくあと100年ぐらい経って、 キレイさっぱりと近代化が行き届いてしまえば、 その時こそはまさに、 幽霊や妖怪たちには退場い […]

「大江戸の飯と酒と女」(安藤 優一郎)

最初に、「飯」と「酒」は分かるが「女」とは何事だ、 というご意見もあろうかと思うので、 著者に変わって弁解を。 江戸は、男性の数が女性の2倍近くという状態だったため、 如何せん、物事が男性目線にならざるを得ない。 まぁ、「大江戸の飯と酒と色恋」ぐらいにしておいた方が、 無難だったのかもしれないけれど。 タイトルについてはさておき、 内容はまさにそのもので、 江戸の食事、酒、色恋について、 興味深い […]

日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」(東京国立博物館)

上野公園の、広小路側にある入り口の桜が、 なぜかもう咲いていて。 見た目は染井吉野っぽいが、 さすがに早いし、公園内の桜は咲いていない。 とまれ、春はすぐそこまで来ていることを感じさせる。 さて、この「出雲と大和」であるが、 僕なりのテーマはたったひとつで、 昨年の12月に出雲に旅行して以来の楽しみでもあった、 おそらく「正史」という名に隠蔽された、 ヤマトが出雲を屈服させた歴史を、 どのように語 […]

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