歴史

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「日本人の給与明細 古典で読み解く物価事情」(山口 博)

奈良時代から江戸時代にかけて、 庶民や貴族、武士たちが、 現代の貨幣価値に換算すると、 果たしていくら稼いでいたのか、 について、さまざまな文献や史料を元に検証した本。 収入を得るということは、 (当然ながら)何かしらの経済的活動がそこにはあったわけで、 各時代に、どのような仕事をしたり、 どのような買い物をしたりといった、 生活の詳細まで知ることができて、かなり興味深い本である。 中でも意外だっ […]

「奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語」(三崎 律日)

奇書=奇妙な内容の本、と考えると、 そんなものは地球上に山ほどあるわけだが、 本書の中での奇書の定義は、 かつては非常識であったが、今では常識となった内容が書かれた本 あるいはその逆の本 ということになっている。 なので、ちょっと奇書と呼ぶには憚られるような書物、 例えば、 『ルバイヤート』(ウマル・ハイヤーム) 『月世界旅行』(ジュール・ヴェルヌ) 『天体の回転について』(コペルニクス) のよう […]

「敗者の古代史 戦いに敗れた者たちはどうなったのか?」(森 浩一)

今更言うまでもなく、 一国の歴史というものは、権力による「検閲」を免れない。 ましてやそれが、 『古事記』や『日本書紀』に書かれた我が国の歴史ということになれば、 すべてがフィクションとは言わないまでも、 権力側による捏造・歪曲が、 加えられていない方がおかしいぐらいである。 特に、権力に楯をついて敗れ去った者については、 「負ければ賊軍」の言葉どおり、 記紀の記述は、あからさまに冷淡になる。 果 […]

「偉人たちのあんまりな死に方」(ジョージア・ブラッグ )

タイトル通り、偉人たちの「生き様」ではなく「死に様」を、 かなりディテールにまで踏み込んで紹介した本。 本書で採り上げられている人物は、 ツタンカーメン、カエサル、クレオパトラ、コロンブス、ヘンリー八世、 エリザベス一世、ポカホンタス、ガリレオ、モーツァルト、マリー・アントワネット、 ワシントン、ナポレオン、ベートーヴェン、ポー、ディケンズ、 ジェームズ・A・ガーフィールド、ダーウィン、マリー・キ […]

「酔っぱらいの歴史」(マーク・フォーサイズ)

酒の歴史を書いた本は数多くあるけれど、 これは「酔っ払い」の歴史。 古今東西、人々がいかに酒と付き合い、 そして酒に溺れてきたかを、 軽妙な文章で綴っている。 個人的に意外だったのは、 オーストラリアという国の成立には、 (案の定)酒が関わっているのだけれども、 それはビールでもワインでもなく、 ラムだということ。 そして近現代のネタとしては、 イギリスのジン、ロシアのウオッカが、 権力によって民 […]

「江戸・東京色街入門」(八木澤 高明)

現代の東京のあちこちに残る「色街」の名残を、 実際にそこを歩いた感想や、豊富な写真を元に語っている。 吉原、浅草、根津、深川・洲崎といった、 東京の東エリアであれば、 自分もそれなりに知ってはいたのだが、 三鷹、調布、府中、立川、八王子、武蔵新田、町田といった西エリアになると、 そもそもそこに色街があったことを知らなかったり、 たとえば立川のように「あぁ、なるほどね」と思ったり、 興味深い発見が多 […]

「江戸・東京88の謎」(春日 和夫)

  暇つぶし的にライトに読める本だと思っていたら、 教科書的なしっかりとした解説で、かなり読み応えがあった。 一応立てつけ的には88ある各章が「謎」の形になってはいるのだが、 別にそれを意識しなくても、通常の読み物として十分イケる。 17世紀の初めに家康が幕府を開いて以降の江戸は、 各種の資料でその細部まで分かるのであるが、 それ以前の江戸と言えば、 15世紀の半ばに太田道灌が江戸城を築 […]

「中国古典文学大系22 大唐西域記」(玄奘)

たしか今年の2月ぐらいから読み始めた気がするので、 かれこれ半年以上、 就寝前とかに時間を見つけて、ちびちびと読み進め、 ようやく読了した。 言わずと知れた『西遊記』のモデルともなった玄奘の旅行記なのだが、 肩すかしを喰らったというか、 どうやら大きな勘違いをしていたことに途中で気付いた。 いくら中国側の許可証があったといっても、 中国からインドまでの陸路の道のりは、 砂漠、山脈、密林、猛獣、山賊 […]

「図説「最悪」の仕事の歴史」(トニー・ロビンソン)

  英国史上における「最悪」と思われる職業の詳細を説明した本。 筆者が定義する「最悪」の5つの要素とは、 体力が必要なこと 汚れ仕事であること 低収入であること 危険であること 退屈であること であり、上記を1つ以上含む職業ができる限り網羅されている。 その例を挙げるならば、 金鉱夫/写本装飾師/鉄収集人/コイン奴隷/ウミガラスの卵採り/治療床屋/亜麻の浸水職人/財務府大記録の転記者/焼 […]

「中央アジア史概説」(ウェ・バルトリド)

  学校で習う世界史というのは、欧米や中国がメインで、 ユーラシア大陸の大部分を占める、 中央アジア(トルキスタン)については、詳しく触れられることはない。 それでも、例えば『李陵』などに描かれるごとく、 歴代の中国王朝にとって、異民族対策は最重要だったわけで、 古くは匈奴や大月氏に始まり、 突厥、クチャ、ウイグル、西遼、ペルシア各王朝、ホラズム、モンゴル、ティムールなど、 数多くの民族 […]

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