歴史

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「海岸線の歴史」(松本 健一)

政治的な意味でも、そしてまた文字通りの意味でも、「国のかたち」を考えるにおいて、まして日本のように四方が海に囲まれた国であれば尚更、海岸線の意義は大きい。 万葉時代の防人、元寇、太平洋戦争、そして最近の尖閣諸島問題など、海岸線の問題はすなわち国の存亡に関わる可能性が高い。 といっても、僕は政治とか歴史とかいった方面にはあまり興味がないので、 この本の冒頭が土佐日記の解説で始まっているところに惹かれ […]

「マゼラン 最初の世界一周航海」

世界一周には遠く及ばないが、東京・福山間の新幹線での往復で読み終えた。 激しい覇権争いを繰り広げていた当時のスペイン・ポルトガルにおいて、 ポルトガル人のマゼランがスペイン国王の命を受けて航海に出た意義というのは、 それが「歴史上初の世界一周」であった事実以上に大きなものである。 大船団を組んだものの、帰国したのはわずか18名。 船上で、そして停泊先で一体何が起きたのか。 帰還メンバーの1人である […]

「図説 歴史で読み解く!東京の地理」(正井 泰夫)

読んでいて何か懐かしい気分になったんで、なんだろう・・・と思ったら、 小学校のときの社会の教科書を読んでいるノリだということに気付いた。 そういえば、自分は私立中学だったので、いわゆる「通常」の教科書を使わない先生も多く、 こういう教科書ちっくな本を読んで妙な懐かしさを感じてしまったんだろう。 ということでこれは、「江戸」以降の東京の歴史について書かれた教科書。 何もそんなに堅苦しく書かなくても、 […]

「古地図とめぐる東京歴史探訪」(荻窪 圭)

古地図、というよりも遺跡や寺社のカラー写真がメイン。 「昔の東京」というと、江戸時代のものがメインとなりがちだが、 この本はどちらかというと、江戸時代以前の東京に注目する。 ただ、江戸時代以前に東京が歴史に登場することはそれほど多くはないので、 当然内容的広がりには限界がある。 それでも、古代の東海道や東京に残る古墳群、 おなじみの将門伝説などなど、興味は尽きない。 疲れた頭でも気軽に楽しめる。

「名刀 その由来と伝説」(牧 秀彦)

刀の”オブジェ”としての価値には全く興味はないけれど、 それを握ったもの達が辿った運命というか生き様には、興味がある。 特に源氏代々の宝刀「鬼切」については、頼光四天王・渡辺綱の腕切りのエピソードなどは昔からよく馴染んでいたので、 いくたびもの呼び名の変遷を経て、最後は新田義貞の憤死の手に握られていた、というくだりは、まさにワクワクしながら読めた。 刀を聖なるものと崇める習慣は、洋の東西を問わない […]

「江戸の非人頭 車善七」(塩見 鮮一郎)

こちら方面の知識が皆目ない自分がまず驚かされたのは、 非人の監督役の家及び「溜」が吉原に隣接していたという事実。 人生の享楽と悲哀、これらは実は表裏一体なのだ、ということを暗示しているようで、なかなか面白い。 「エタ・非人」という言葉自体は、小学校の社会科の授業のときから耳にしていたものの、 現代まで続く根の深い(デリケートな)問題ということもあり、なかなかそこに踏み込んだ書物を詠んだことはなかっ […]

「妖怪と怨霊の日本史」(田中聡)

小、中、高、大、と、我々が受ける教育において、歴史とは政治史がメインである。 つまり「学校で習う歴史」というのは、政治=権力の何かしらの介入が行われているものであるから、それをそのまま事実として受け止めるわけにはいけない。 誤解を恐れずに言えば、歴史には、捏造とでっちあげの「物語」の側面がある。 だから視点を変えて、文化史、とりわけその中でも傍流となる観点から歴史を眺めてみると、意外な事実が浮かび […]

「江戸の妖怪事件簿」(田中聡)

幽霊や妖怪が、まだ人間と共存していた頃の話。 『藤岡屋日記』によれば、19世紀の江戸で、「幽霊星」なるものが流行ったという。 うっかり夜空を見上げてその星を見てしまおうものなら、命を落としてしまうという何とも恐ろしい星なのだが、 さらに奇妙なことには、その星が位牌の形をしていたという。 天上致して星となり、人の形より位牌の形ニなり幽霊星と申候 位牌の形の星というのは想像もつかないけれども、今でもた […]

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