歴史

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「古地図とめぐる東京歴史探訪」(荻窪 圭)

古地図、というよりも遺跡や寺社のカラー写真がメイン。 「昔の東京」というと、江戸時代のものがメインとなりがちだが、 この本はどちらかというと、江戸時代以前の東京に注目する。 ただ、江戸時代以前に東京が歴史に登場すること、 はそれほど多くはないので、 当然内容的広がりには限界がある。 それでも、古代の東海道や東京に残る古墳群、 おなじみの将門伝説などなど、興味は尽きない。 疲れた頭でも気軽に楽しめる […]

「名刀 その由来と伝説」(牧 秀彦)

刀の”オブジェ”としての価値には全く興味はないけれど、 それを握ったもの達が辿った運命というか生き様には、興味がある。 特に源氏代々の宝刀「鬼切」については、 頼光四天王・渡辺綱の腕切りのエピソードなどは昔からよく馴染んでいたので、 いくたびもの呼び名の変遷を経て、 最後は新田義貞の憤死の手に握られていた、 というくだりは、まさにワクワクしながら読めた。 刀を聖なるものと崇める習慣は、洋の東西を問 […]

「江戸の非人頭 車善七」(塩見 鮮一郎)

こちら方面の知識が皆目ない自分がまず驚かされたのは、 非人の監督役の家及び「溜」が吉原に隣接していたという事実。 人生の享楽と悲哀、これらは実は表裏一体なのだ、 ということを暗示しているようで、なかなか面白い。 「エタ・非人」という言葉自体は、 小学校の社会科の授業のときから耳にしていたものの、 現代まで続く根の深い(デリケートな)問題ということもあり、 なかなかそこに踏み込んだ書物を詠んだことは […]

「妖怪と怨霊の日本史」(田中 聡)

小、中、高、大、と、我々が受ける教育において、 歴史とは政治史がメインである。 つまり「学校で習う歴史」というのは、 政治=権力の何かしらの介入が行われているものであるから、 それをそのまま事実として受け止めるわけにはいけない。 誤解を恐れずに言えば、 歴史には、捏造とでっちあげの「物語」の側面がある。 だから視点を変えて、 文化史、とりわけその中でも傍流となる観点から歴史を眺めてみると、 意外な […]

「サド、ゴヤ、モーツァルト」(ギィ・スカルペッタ)

1789年7月14日―、つまりフランス革命当日に、 3人の芸術家が何をしていたか、にスポットを当てた小説である。 小説としては、お世辞にもうまいとはいえない。 けれども、この強烈な個性を放つ3人の芸術家が、 実は全く同時代の人間だったということを知らせてくれるだけでも、 この本の価値はある。 革命の当地フランスで投獄された小説家、 人生の後半に降りかかる不幸を予測だにせず、 スペイン宮廷画家に上り […]

「江戸の妖怪事件簿」(田中 聡)

幽霊や妖怪が、まだ人間と共存していた頃の話。 『藤岡屋日記』によれば、19世紀の江戸で、 「幽霊星」なるものが流行ったという。 うっかり夜空を見上げてその星を見てしまおうものなら、 命を落としてしまうという何とも恐ろしい星なのだが、 さらに奇妙なことには、その星が位牌の形をしていたという。 天上致して星となり、人の形より位牌の形ニなり幽霊星と申候 位牌の形の星というのは想像もつかないけれども、 今 […]

「空海の風景」(司馬 遼太郎)

大学に入ったぐらいから、 小説というものをほとんど読まなくなった。 その理由については、ここでは関係ないので、深く触れない。 読むものとすれば、我が国では、夢野久作、 稲垣足穂、澁澤龍彦、海外では、アポリネールやポオなど、 もっぱら幻想小説だけが、僕の小説的好奇心を満たしてくれていた。 だから、歴史小説なんて読むはずがない。 ましてや、司馬遼太郎なんて、 本を手に取ったことすら、なかった。 別に司 […]

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