美術館展

「ランス美術館展」(@損保ジャパン日本興亜美術館)

ランスは、フランスのシャンパーニュ地方の中心都市。 そしてランスといえば、 もちろんシャンパン、ノードルダム大聖堂、そして藤田嗣治。 (ちなみに、藤田嗣治なのかレオナール・フジタなのかという、 割とデリケートな問題はあるが、 僕は専門家ではないので、ここでは敢えて気にしないで使うことにする。) 正直、あまり期待はしていなかったのだが、 観ているうちに惹き込まれていくという、なかなか味わい深い展覧会 […]

「はじまり、美の饗宴 すばらしき大原美術館コレクション」(@国立新美術館)

これは美術に限らず、音楽でも文学作品でも同じなのだが、 よく知った作家の作品に触れて、 あぁ、やっぱりすごい、ここが素晴らしい、と感じることはもちろん素敵な体験なのだけれども、 今まであまり親しんでこなかった作者の作品を目の前にして、 その異質なエネルギーというか、聴きなれないメロディというか、 「新たな美」のようなものを全身で受け止めて感動してみるというのも、 それ以上に重要な体験である。 大原 […]

「岡田美術館所蔵 琳派名品展」(@日本橋三越ギャラリー)

一時期、あまりにもまわりが「琳派、琳派」って言うので、 若干敬遠気味になっていたのだけれど、 今回観て、あらためて思ったのは、 やっぱり光琳は、とんでもない天才だな、 っていうこと。 特に二つの屏風絵に、度肝を抜かれた。 ・「菊図屏風」 眩いばかりの金色と、鮮やかな白菊のコントラストも素晴らしいのだけれど、 注目したいのは、菊の花以外の、茎と葉の部分。 光琳は、緑と黒の二種類を配置しているのだが、 […]

チューリヒ美術館展(@国立新美術館)

印象派以降の著名な画家の作品が多く、 期待以上に内容の濃い展覧会だった。 例によって、心に残った作品を挙げていこう。 ・ピエール・ボナール「庭に憩う家族」 やはりボナールの作品は、いつ見てもその高い技量に唸らされる。 この作品について言えば、 奥行きを求められる風景なのにもかかわらず、 敢えて遠近感を殺していったん対象をバラバラにし、 平面の上に色彩だけで、それらを再構成している。 上の画像で見る […]

「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」(@横浜美術館)

「色」というものを、物理現象として捉えれば、 まずは物体が存在し、その物体がどのような波長の光を反射するかによって、 どのような色に見えるかが、決まる。 つまりは、「はじめに物体ありき」なわけで、 その逆ということは、絶対にありえない。 絵画においても同様で、まずは形(shape)があり、 それにどのような色(color)を施すか、ということが根本のテーマであり、 そこにヴァリエーションを加えるの […]

「メトロポリタン美術館展」(@東京都美術館)

今回の展覧会の「目玉」は、ゴッホの「糸杉」だったようだが、 あまり僕の趣味ではない。 ゴッホは大した芸術家だとは思うが、 優れた画家とは思えない。 絵から滲み出てくる「未練がましい、いやらしさ」みたいなのが、 どうも僕は受け付けない。 今回、僕が出会えて良かったのは、まず、これ。 レンブラントの「フローラ」。 その他の、彼の著名な肖像画と比べると、 表情の描き込みや陰影のコントラストは弱いが、 ス […]

「マウリッツハイス美術館展」(@東京都美術館)

例によって開催最終日、連休中、日本人が大好きなフェルメール、 混む条件が揃っていたのは百も承知で、1時間待って入館する。 目玉であるこの「真珠の耳飾りの少女」は、 やはり大したことはなかった。 僕が思うに、フェルメールは空間というか空気を描く天才。 肖像画のプロではない。 この絵も少女の一瞬の表情を捉えたユニークな作品ではあるが、 繊細さ・深さが欠けている感は否めない。 一方、こちらは“肖像画の達 […]

「大エルミタージュ美術館展」(@国立新美術館)

行こう、行こうと思いながら、 結局開催終了前日。 しかも3連休の2日目、 空は晴れ渡りすぎて、混まないはずはない、 という日になってしまった。 ただ自分は、一から順に並んで鑑賞するタイプではないので、 混んでいようといまいと、実はあまり関係がない。 それに、混雑の中に割り込んでいくというずうずうしさも、 多少ながら備えている。 (それにしてもいつも思うのだが、 絵を離れて見ている人たちは、一体何を […]

「ベルリン国立美術館展」(@国立西洋美術館)

レイアウト、フォルム、カラー、テーマ、etc. 絵画を鑑賞するときに、 どこに着眼したらいいかということは、 あらかじめ考えたことはないけれども、 大抵の場合は、絵の方から、僕のどれかの「ひきだし」を開けてくれる。 僕が素人なのか、それともその作品に魅力がないからなのか、 どの「ひきだし」も開けてくれない場合も、たくさんある。 しかしながら、 「どこが優れているかを見つけて分析する」などという鑑賞 […]

「ボルゲーゼ美術館展」(@東京都美術館)

ラファエロの”一角獣”を目当てに行ったのだけれども、正直、期待外れ。 どちらかと言えば、つまらない絵だ。 概して、ルネサンスの画を楽しもうとするには、相応の覚悟がいる。 というか、現代の日本人には理解しろという方が難しい、越え難い壁がある。 (そういう意味では、その壁をラクラク越えて”何か”を伝えてくる、レオナルドやミケランジェロというのは、 やはり偉大なんだろう。) 今回もそんな覚悟をしながら臨 […]