音楽

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「二十世紀の音楽」(吉田 秀和)

  1957年に初版だから、もう60年も前の本になる。 なので、その当時に「現在」といっている音楽事情と、 「2018年現在」の音楽事情は全くといっていいほど異なってはいるが、 今読んでも十分に通用する本ではある。 20世紀の音楽(厳密には、20世紀の「クラシック音楽」)といっても、 ウェーベルンとプロコフィエフを比べれば分かるように、 形式も内容も、まるでバラバラである。 それを、 「 […]

「スフィンクスの嘆きーバッハの生涯と作品」(三宅 幸夫)

  ピアノもチェロも、毎日毎日バッハを弾いているのに、 実は自分はこの作曲家のことをあまり知らないことに気付いたので、 何か本を読んでみようと思った。 タイトルの「スフィンクスの嘆き」とは、 ワーグナーがバッハの『平均律第1巻』の嬰ハ短調のフーガを評した、 「スフィンクスの、あるいは消えゆく神々の、 あるいは人間が誕生する以前の、自然の優しい嘆き」 から引用したものらしい。 本の内容は大 […]

映画「クロスロード」

  30年前のアメリカ映画。 ジュリアード音楽院で学ぶ、クラシックギターの優等生が、 ブルースに憧れ、聖地を訪れるために旅する物語。 正直、途中のストーリーは雑。 恋愛事情があったり、事件に巻き込まれたり、 もちろんギターを弾いたりするわけだけど、 高校の文化祭レベルの出来で、とても褒められたものではない。 見所は最後のギターバトルなのだが、 主人公の相手は、どうやら実際にかなり有名なギ […]

「ドイツ音楽歳時記―民謡とバッハのカンタータで綴る」(樋口 隆一)

  謝肉祭や復活祭、クリスマスといった、 キリスト教的な記念日・行事が、 ドイツではどのようにとらえられ、 そしてそれがいかなる形で民謡に表現されているか、 さらにはそのエッセンスが、 バッハのカンタータやコラールにどのように取り込まれているのか、を綴った本。 紹介されているほぼすべてが、バッハ、 しかもごく限られたジャンルの声楽作品なので、 タイトルの「ドイツ音楽歳時記」というのはさす […]

「ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学」(ジョン・パウエル)

  『響きの科学』で、 すっかりその面白さに魅了されてしまった、 ジョン・パウエルの最新作。 今回も前作同様、 音楽を科学することの楽しさと、 著者の軽妙な語り口とで、 一気に読めてしまうオススメの出来映えとなっている。 音楽をやっている人は分かると思うけれども、 時折言葉で説明しずらい、 非常に微妙で繊細な演奏上の問題に直面することがよくある。 それを「感性」とか「表現力」といった曖昧 […]

「楽器産業」(檜山 陸郎)

  音楽に関する本というのは、 とかく感傷的・主観的になりがちなのだけれど、 この本のように、数字をベースにクールに語られる音楽も悪くない。 当たり前のことだが、 楽器なしでは音楽は成り立たず、 では楽器はどうやって生まれるのかといえば、 木の葉や竹で笛を作る時代はとうにすぎ、 今や立派な「産業」として、音楽を支えているのである。 であれば、ましてや僕のような音楽をする人間であれば、 そ […]

「ピアニストの脳を科学する 超絶技巧のメカニズム」(古屋 晋一)

  一見、科学的でないと思われるものを、 科学的に考察する、というのは割とお気に入りのテーマ。 ましてやピアノがネタとなれば、すぐにでも読みたかったのだけれど、 古本屋で見かけたときに高くて手が出せなかったので、 カードの引き落としを待ってようやく買ってみた。 ※注:「高い」といっても、あくまでも古本の中では、、 という意味で、それでも、まぁラーメン2杯分ぐらい。 ピアニストの脳や筋肉は […]

「日本音楽の歴史」(吉川 英史)

記紀に書かれた音楽の起源と思われるものから、 第二次世界大戦後の音楽界までの、 我が国における音楽の歴史について語った好著。 単に教科書的に事実を並べるだけではなく、 あるときは奏でる側の、あるときは聴く側の立場となり、 先人の意見についても、同意するだけではなくときには批判を交えながら、 実に巧みな語り口で書かれた、「音楽の進化論」である。 古代や中世の音楽は、録音はもちろん譜面も残ってはいない […]

「マーラーを識る」(前島 良雄)

  良く言えば毒にも薬にもならない、 率直にいうと、読むだけ時間の無駄だった。 書籍の帯には、いかにもマーラーの人物や音楽の本質に迫っているかのように書かれているが、 実際のところは非常に薄っぺらい内容である。 この本で述べられている要点は下記のとおり。 ・マーラーの交響曲には、 (おそらく)商業的な理由から作曲者の知らないところで、 タイトル(副題)が付けられているものが多くあり、 そ […]

「音楽の聴き方」(岡田 暁生)

  音楽体験というものを、「聴く音楽」「する音楽」「語る音楽」の3つに分け、 それぞれがどのように絡み合っているのか、 それぞれには何が必要か、など、 身体レベルに近い視点での音楽論である。 音楽に関する著作には割とうるさい僕だが、 この本に書かれていることには概ね同意で、 特に「語る音楽」、すなわち、 音楽を言葉にすることの難しさ・大切さについてのくだりは、 ああ、こういうことだったの […]

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