音楽

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「三味線音楽史」(田辺 尚雄)

  楽器としての三味線の歴史や、 三味線音楽(主に浄瑠璃)の成り立ちについて、 網羅的に書かれている。 浄瑠璃の語源ともなった「浄瑠璃姫物語」の成立経緯や、 小唄の歌詞について、万葉集や古今集を例にして検証したり、 所々に文学的アプローチが垣間見られるのが、ユニーク。 どのようなジャンルであれ、三味線と関わる人には、 一度は読んでほしい本である。

「響きの科楽」(ジョン・パウエル)

  音楽は、聴くにしても弾くにしても作るにしても、 根幹にあるのは物理である、と僕は思っている。 音色を決める波形、ピッチを定める周波数、旋法と和声の構造、 楽器を演奏するにしても、管楽器であれば唇の形と息の流れ、 弦楽器であれば弦を押さえる位置と、弦を弾く強さや角度・・・ 大部分において物理の法則が支配をしており、 唯一それを免れているのは、どのようなメロディを作るか、という、 インス […]

輪唱

職場で流れている某FM局のDJが、こんな話をしていた。 ※ちなみに、この局は僕が大学生の頃は、ほとんどが英語での放送だったのだけれど、 最近は90%が日本語になってる。 しかも、海外かぶれのヘンな日本人がヘンな発音で、ところどころ英語で喋るから、よう分からん。 そりゃスポンサーが付かないわけだ・・・ ——————— […]

「三味線の運指法とサワリ現象について」(中能島 欣一)

最近は、ネットで学術論文を検索、閲覧できる。 有料のものもあるが、中には無料で、興味深いモノに出くわすことがある。 この「三味線の運指法とサワリ現象について」は、 おそらく中能島欣一が、おそらく東京芸大の教官だったときに書かれた論文で、 何と言っても、超一流の奏者によって書かれたという点で、 他の解説書と比べても格段に説得力がある。 特に、勘所を押さえる際の「ズレ」をどこまで許容すべきか、というく […]

「三味線の美学と芸大邦楽科誕生秘話」(吉川 英史)

前半は、三味線の歴史や構造についての考察。 文献資料等も幅広く参照されていて、 これだけ読めば、楽器としての三味線の知識はほぼ網羅される。 (逆にいえば、これしか分かっていない、ともいえる。) ジャンルを問わず、三味線を弾く人は必読の書だと思う。 後半は、終戦直後、東京芸大が出来た際に、 当初は邦楽科は設置されないということだったのだが、 筆者を含めた邦楽の教官たちが猛反対をし、 見事に設置させる […]

映画「バックコーラスの歌姫たち」

歌手の後ろで、演奏を支えるバックコーラス。 目立ちはしないが、彼女たちがいなければ、曲は成り立たない、 けれども、目立ちたい・・・ そんなジレンマを抱えながらも、音楽に向き合うディーバ(歌姫)たちの生き様を描いたドキュメンタリー。 全編、ほぼ本人のインタヴューと過去の映像で構成されており、 スティング、ミック・ジャガー、スティーヴィー・ワンダーといった大物もインタヴューで出演、 彼らの音楽観を聞け […]

「日本の音」(小泉 文夫)

  小泉文夫さんの著作の魅力は、単なる音楽論に終始するのではなく、 更に深く、芸術論・文化論にまで敷衍できる内容をもっていることだと思う。 この本の中でも、西洋と東洋との比較、そして東洋の中の日本、 というトップダウン式の思考で、日本音楽の特徴を論じている。 われわれ現代人は、日本の古典音楽にどのように接するべきなのか、 について、深く考えさせてくれる。 これを読まずには、音楽のことなど […]

「幻の楽器 ヴィオラ・アルタ物語」(平野 真敏)

19世紀後半、ドイツのリッター教授によって作られ、 ワーグナーにも愛されたという大型のヴィオラ、「ヴィオラ・アルタ」。 現在はヴィオラやヴァイオリンで弾かれている曲でも、 実は本来はヴィオラ・アルタ向けの曲だということも、結構あるらしい。 この本を読むまで、僕はこの楽器の存在を知らなかった。 プロのヴィオラ奏者であるこの本の著者ですら知らなかったのだから、 それも仕方あるまい。 渋谷の弦楽器店で、 […]

「倍音 音・ことば・身体の文化誌」(中村 明一)

  「倍音」をベースに、音楽や言語、 さらには文化一般までをも論じた本。 ちょっとこじつけすぎかな、、と思える箇所もあるが、 倍音からみた文化論という視点が斬新で、 さすがは、尺八奏者の著者ならではのものだ。 最近では西洋音楽でも倍音の効果は注目されているが、 基本的には、西洋音楽は、倍音の存在に目をつむることで、 発展してきた。 ただ倍音が鳴っているときの、あのなんとも言えない感覚は、 […]

「音律と音階の科学」(小方 厚)

調整とか平均律とか、 今まで「なんとなく」理解していことが、 科学的なアプローチで論理的に説明されていたので、 非常に助かった。 ブルーバックスだからといってナメていたが、 内容はなかなか簡単ではなかった。 細かい話はさておき、 音楽の理論というのは西洋で生まれたものだから、 やはり西洋音楽がベースになっているのだと、痛感。 特に、前からの個人的な疑問である、 「なぜ12音平均律なのか」という点に […]

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