西洋絵画の一つの頂点が、セザンヌだったことは間違いない。
ではセザンヌが到達した地点を、
以降の画家達は、とりわけ「写真」という技術が誕生した後に、
どのように継承していったのか。
マチス、ピカソ、ジャコメッティ、ルオーという、
「セザンヌの子供たち」の作品を通して、
西洋絵画とは何か、を浮き彫りにする。
色か線か、平面かマチエールか、オブジェかアートか。
対照的な概念を用いつつ、
(若干読みづらくはあるが)西洋絵画の本質にアプローチする。
なかなか理解が難しい、
ピカソやマチスの作品の楽しみ方も教えてくれるし、
これを読んだ後では、印象派の絵画なんか薄っぺらく感じてしまうかもしれない。
個人的には、ゴーガンについても採り上げてほしかった。