本・読書

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「フーガ書法:パリ音楽院の方式による」(山口 博史)

人類が生み出した音楽形式の中で、 最も美しく、かつ精緻であるものは、 フーガではないだろうか。 日々そのように思いつつ、 また、毎日フーガを弾きながら、 でも自分はフーガの「精緻」な部分、 つまりその構成理論を知らないことを引け目に感じ、 ここはひとつフーガを勉強しようじゃないかと、 数少ない日本語の書籍のひとつである本書を、 取り寄せてみた。 結論としては、よく分からないw 内容があまりにも、 […]

「世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史」(スティーブン・ジョンソン)

「世界を変えた6つの『気晴らし』」に続く、 スティーブン・ジョンソンによる「新・人類進化史」。 本書のテーマは、 あるひとつの発見・発明が、 まったく別の分野でのイノベーションを引き起こすという、 いわゆる「ハチドリ効果」について。 具体的には、 本書の第一章「ガラス」で触れている、 下記の事例が分かりやすいだろう。 グーテンベルクが印刷技術を発明したことで、 書物を読む人口が急増したことは、 世 […]

「5分間ミステリー」「続5分間ミステリー」「新5分間ミステリー」(ケン・ウェバー)

2019-2020年の年末年始は、 世界最長の推理小説としてギネス認定されている、 「人狼城の恐怖」(二階堂 黎人) を読み耽って、 その壮大な構想と大胆なトリックを堪能したわけだが、 今回はその真逆で、 「ショート・ショート」とでも呼ぶべき、 1作品5分で読める「謎解き短編集」を3冊、 合計100作品以上を一気読みした。 ミステリー小説のどこが好きなのか? と問われれば、 犯人探し、トリック解明 […]

「千夜千冊エディション 情報生命」(松岡 正剛)

メンデルが遺伝学の扉を開いて以来、 ワトソンとクリックがDNAの二重螺旋構造を発見し、 ドーキンスが生物とは遺伝子の乗り物であると唱え、 生命と情報(遺伝子)とは、 不可分の関係となったはずなのだが、 我々はインターネットやAIなど、 「情報を扱う」ことに夢中になってしまった感がある。 生命と情報の関係のみならず、 熱力学第二法則とは、 もしかしたら情報伝達・拡散の別の姿かもしれず、 またシュレー […]

「史記8 列伝四」(司馬遷)

70編に及ぶ列伝をこれで読了した。 『史記』全体では、 70/130を読んだことになる。 この「列伝四」は、 「酷使列伝」「游俠列伝」「滑稽列伝」など、 最後に変わり種を持ってきたという感じだが、 それらひとつひとつが、 さらにオムニバス的な様相を呈しているので、 退屈しないというか、読み易い。 「酷使列伝」は、 冷酷な役人の所業を述べたものだが、 刑罰として、肢体を裂いたり、 ノコギリで項を切っ […]

「本朝水滸伝」(建部 綾足)

江戸中期の俳人・国学者、 建部綾足による読本。 二十五巻五十条という長編っぷりのため、 長らく積読状態だったのが、 読み始めてみたら、これがなかなか面白い。 内容としては、 荒唐無稽にして奇想天外。 孝謙天皇と結託して、 勢力を奮った怪僧・道鏡を打倒するため、 恵美押勝をリーダーとした反乱軍が、 各地で同志を集いつつ立ち上がる、 という話なのだが、 橘諸兄・奈良麻呂、大伴家持・書持を始め、 極めつ […]

「史記7 列伝三」(司馬遷)

列伝とはいっても、 一応は年代順に並んでいて、 この「列伝三」は、大まかにいえば、 漢帝国(前漢)がようやく軌道に乗ってきた頃、 呉楚七国の乱や、 匈奴らの周辺諸国との争いが生じた時代のものである。 印象的というか、かなり特徴的だったのが、 「扁鵲倉公列伝」で、 ここでは扁鵲(へんじゃく)らが行った、 医術について語られているのだが、 どのような症状をどのように見抜いたか、 そして患者がどうなった […]

「史記6 列伝二」(司馬遷)

「列伝一」は、 諸国による打倒・秦における、 策略的な内容が多かったのに対し、 「列伝二」は、 項羽と高祖も登場するし、 まさに秦の崩壊という、 中国古代史のクライマックスを、 李斯や蒙恬といった人物の視点で描いているのが、 まるで小説を読んでいる感覚で楽しめる。 司馬遼太郎の『項羽と劉邦』を、 読んでみたくなった。 各話の最後には、 「太史公曰く~」という形で、 著者の司馬遷自身が、 感想を述べ […]

「猿丸幻視行」(井沢 元彦)

古典和歌を題材としたミステリーということで、 自分としては読まないわけにはいかなかった。 主人公は、製薬会社の新薬の実験により、 1900年代初頭の、 あの折口信夫の意識と同化することになる。 (この設定必要?) 以降は、折口を探偵役とし、 柿本人麻呂、猿丸太夫、 そしていろは歌を繋ぐ暗号を解読する、 という物語が展開される。 うーん、期待には遠く及ばず、 ズバリ、「中高生向け」というレベルかなぁ […]

「称詞・枕詞・序詞の研究」(金子 武雄)

わが国における韻文の、 つまり文芸・文学の歴史を遡れば、 必ずこの、 「称詞・枕詞・序詞」の問題に直面する。 これらがどのようなものなのか、 そしてどのように生まれたのかを論じた書なのだが、 古い本(昭和52年初版)ということもあり、 残念ながら想定の範囲を超えた内容ではない。 というよりも、この分野の研究は、 下手すれば江戸時代から進歩がない。 畏れ多くも、 本書へ苦言を呈するところから始めるな […]

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