本・読書

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「神は詳細に宿る」(養老 孟司)

最近、またなぜか読書のペースが上がってきた。 別にヒマになったわけでもないし、 むしろ仕事は忙しくなってるし。 僕の場合、なぜ読書をするのかというと、 基本、怠惰な性格なので、ゼロから考えることはしたくない。 だから本を読むことで、 考えるきっかけを得ることができる。 ただもちろん、コストは嵩む。 考えるために金を払うのは何だかバカバカしいけれど、 同じ金で酒を飲んで、何も考えずに時間を潰すよりは […]

「竹むきが記」(日野 名子)

特に深い理由はなく、 毎日寝る前に布団の中で古典を読むことにしているのだけれど、 いやぁ、この作品は睡眠導入としては最適だった。 南北朝初期の動乱の中にあって、 幼い息子を権力争いから守り育てる苦労や、 当時の朝廷(北朝)や公家たちの様子が、 克明に描かれている。 ただ、「中務内侍日記」と同様、 事実を客観的に書き残そうという意識が強いせいか、 文学作品というよりは、記録的価値の方が高いのかも。 […]

「美の構成学―バウハウスからフラクタルまで」(三井 秀樹)

一言で説明するならば、「毒にも薬にもならない本」。 構成学とは何なのか、 それがなぜ大切なのかについて書かれているわけなのだが、 全編に渡って教科書的著述というか、 事実としてはその通りな内容なのだけれど、 まったくもって、面白くない。 デザインに携わっている人の文章って、 中途半端な(自称)文筆家よりも読み応えがある印象だったのだけれど、 この本は違ったなぁ。 新書だから仕方ない面もあるのだろう […]

「酔っぱらいの歴史」(マーク・フォーサイズ)

酒の歴史を書いた本は数多くあるけれど、 これは「酔っ払い」の歴史。 古今東西、人々がいかに酒と付き合い、 そして酒に溺れてきたかを、 軽妙な文章で綴っている。 個人的に意外だったのは、 オーストラリアという国の成立には、 (案の定)酒が関わっているのだけれども、 それはビールでもワインでもなく、 ラムだということ。 そして近現代のネタとしては、 イギリスのジン、ロシアのウオッカが、 権力によって民 […]

「進化論はいかに進化したか」(更科 功)

第1部では進化論の歴史や、進化とは何かについて語り、 第2部では恐竜と鳥類、車輪のある生物や、 ヒトはなぜ直立二足歩行を始めたかなど、 進化についての代表的なトピックスを考察する、 という構成になっている。 進化学というのは厳密な意味での科学とは呼べないのだが、 逆にそうであるからこそ、 さまざまな憶測や仮説が許容されるため、 とても面白い分野だと僕は思っている。 ただ、今まで進化に関する本を多く […]

「記号とシンボルの事典 ―知ってそうで知らなかった100のはなし―」(スティーヴン・ウェッブ)

主にUnicode(ユニコード)で表現される様々な記号について、 その意味や成り立ちについて解説した本。 「リサイクルマーク」や「ニコニコマーク」のような、 一般的な記号も取り上げられているが、 著者は宇宙物理学者だし、 何と言っても、おなじみの「青土社×松浦俊輔訳」なので、 科学や数学に関するものが多くなっている。 ただ、たとえばリーマンのゼータ関数を表す「ζ」なんかは、 ゼータ関数そのものの、 […]

「宇宙のランデヴー」(アーサー・C. クラーク)

たまには小説が読みたくて、というか正確に言えば、 「宇宙的SF映画」が観たかったのだけれど、 最近コレ、といった作品がないので、 仕方がないので小説を、、と思い、 だったら、アーサー・C. クラークでしょ、ということで。 かいつまんで内容を説明すると、 22世紀、円筒形の謎の巨大物体(ラーマ)が太陽系に侵入、 ノートン中佐率いる宇宙船が着陸し、 ラーマ内部の探索を開始するのだが、 奇妙な地形、生物 […]

「増補版 時間認識という錯覚 -時間の矢の起源を求めて-」(首藤 至道)

本書の内容を端的にまとめれば、 脳内で発せられる信号のズレと、 異なる慣性系(静止系)間の相違が、 時間感覚というものを引き起こすのだ、 というもの。 「増補版」として追加になったという量子についての考察は、 難解なのとやや唐突感があるのとで、 ちょっと本全体の主旨がボヤけてしまっている気がしないでもない。 ただ、「ゼノンの矢」のパラドックスを、 微分とか、既知の道具で解釈しようとするのではなく、 […]

「中務内侍日記」(藤原 経子)

伏見院に東宮時代から女官として仕えた著者による回想日記。 古典文学の女流日記というと、男女や親子関係など、 プライベートな悩みについて吐露したものが多い印象だけれども、 この作品は、著者自身の個性や人格を表現しながらも、 客観的描写に徹する部分が多くなっている。 伏見院が東宮時代の前半と即位後の後半という、 大きく二段構成となっており、 前半は、いかにも平和な宮廷生活ともいうべき、 作品中に頻繁に […]

「図解 宇宙のかたち 『大規模構造』を読む」(松原 隆彦)

科学のめざましい発展により、 我々にとっての未知の分野は着実に減っているかもしれないが、 それでも宇宙の構造がどうなっているかについては、 永久に「仮説」のままなのではないだろうか。 そして、僕が宇宙論に惹かれる理由もそこにある。 おそらくこの分野に慣れていない人にとっては、 果たして宇宙の構造をどのように調べるのか、 見当もつかないことだろう。 ではどのように調べるのか、と問われても、 それを一 […]

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