本・読書

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「枕詞と古代地名―やまとことばの源流を辿る」(勝村 公)

枕詞の真相に迫ろうとすると、 必然的に語源論にならざるを得ない。 そして語源を追究するにおいては、 文献に頼らざるを得ず、 しかも肝心要のその文献が、 ある時代以前には極めて乏しい、 という状況であることが、 ある程度の想像力を必要とし、 また、ある程度の想像が、 許容される原因となっているわけなのだが、 その想像の許容にも、 限度というものがある。 例えば、 ある年代以前のヒトの化石が見つからな […]

「直立二足歩行の人類史 人間を生き残らせた出来の悪い足」(ジェレミー・デシルヴァ)

二足歩行をする動物はいるが、 「直立」二足歩行をするのは、 我々ヒトだけである。 それはなぜか、 について論じた本。 著者によるものではないが、 以下の説が紹介されていたのが、 実に印象的だった。 すなわち、 チンパンジーが四足歩行(ナックル・ウォーク)であるから、 我々はともすると、 四足歩行の祖先から、 二足歩行へと「進化」したと考えがちだが、 真相はその逆なのではないか、 という説だ。 つま […]

「枕詞辞典(正引・逆引)」(山岡 弘道)

各語の詳しい説明を知りたければ、 他の辞典に当たればよいだけなので、 ズバリ、「枕詞と本体語」を、 正引・逆引で一覧化していることに、 本書の価値がある。 「しきしまの」が、 「大和」に対する枕詞ということは、 通常の辞典でも分かるが、 逆に、「大和」に対する枕詞には、 あきつしま しきしまの しきしまや そらにみつ ひのもとの をだて があるというのが、 すぐに分かる、 便利なハンドブック。 出 […]

「日本現代怪異事典」(朝里 樹)

特にコロナ禍になって、 マスクをしていない方がレアな世の中では、 想像しずらいかもしれないが、 かろうじて、 「リアルタイム口裂け女世代」としては、 我々が子供の時分は、 それこそマスクをして外を歩いてる人は、 奇妙かつ怪しい対象であり、 であるからこそ、 「口裂け女」という都市伝説は、 成立し得た。 マスクをしていることに対する奇異感が、 まるでない現代では、 口裂け女の恐怖も半減なわけで、 こ […]

「オウムアムアは地球人を見たか?: 異星文明との遭遇」(アヴィ・ローブ)

2017年、太陽系外から、 突如として侵入してきた、 謎の物体「オウムアムア」。 葉巻状または円盤状と思われるが、 比率が極端である形状や、 説明のできない加速によって、 太陽系から遠ざかったことなど、 それまでの知識では説明できない、 数々の謎を残したことで有名になったが、 その論争の最中に、 ハーバード大学の天文学科長という、 まさに科学の最先端にいる著者が、 「オウムアムアは、 異星人によっ […]

「WHY TIME FLIES:なぜ時間は飛ぶように過ぎるのか」(アラン・バーディック)

誰しもが実感したことのある、 歳を取ると、 時間の経つのが早くなる 楽しいときは、 あっという間に時間がすぎる という現象を、 心理学、神経生物学的に検証した本。 タイトルに惹かれて読んでみたものの、 自分が、これらの学問の知識に乏しいのと、 2行で済む話を、 長々と語るという著者のクセ?で、 正直、イマイチな印象。 いやぁ、それこそ、 時間がゆっくり流れる読書だった。 時間間隔の「ズレ」について […]

「科学で解き明かす 禁断の世界」(エリカ・エンゲルハウプト)

死体の話から始まり、 昆虫食、性器、共食い、屍姦、 寄生虫、排泄物、呪術、 等々、 一般的に気味が悪いとされるものや、 タブー視されているもの、 触れないことが、 暗黙の了解になっていること事柄について、 女性サイエンスライターが、 その道の専門家達の研究内容を紹介しながら、 考察を行っている本。 例えば、 あの嫌われモノの「G」について、 果たして脚を何本失うまでは、 走る速さが変わらないのか、 […]

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(アンディ・ウィアー)

映画『オデッセイ』(マット・デイモン主演)の原作となった、 『火星の人』の作者によるSF長編。 あまり詳しくないのだけれど、 「ハードSF」っていうのかな? 工学、力学、生物学、進化学、 気象学、熱力学、化学… とにかく、科学の各分野にわたる、 ディテールのこだわりがハンパない。 ストーリーとしては割と単純で、 太陽に生じた異変を解消するための、 カギを握る物質を探るために、 系外太陽系に向けて、 […]

「硝子の塔の殺人」(知念 実希人)

最近、ミステリーを読む心の余裕?がなく、 前から気になっていた本作を、 ようやく読むことができた。 プロローグでいきなり、 犯人の独白から始まるのが意外で、 そこからその犯人視点で、 なぜ、どのようにして殺人を犯したのかが、 描かれていくわけだが、 やがて犯人が予想もしていなかった、 第二、第三の殺人事件が起こる。 自分以外にも殺人犯人がいる、、 自分はバレないだろうか、、 どうやってそいつに自分 […]

「生と死を分ける数学:人生の(ほぼ)すべてに数学が関係するわけ」(キット・イェーツ)

まず触れておきたいのは、 amazonのリコメンド・アルゴリズムは、 優秀すぎないかい? ということ。 というのも、最近やけに、 「世の中は確率だ!数学だ!」 みたいな本を読んでいるのは、 まぁそういう分野に、 興味があることは当然なのだが、 amazonでリコメンドされる本が、 実にどれも、 「似通っている」せいである。 この本も、読み始めたときは、 前に読んだ本かな?とか、 前と同じ著者の本か […]

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