本・読書

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「数学の真理をつかんだ25人の天才たち」(イアン・スチュアート)

フェルマー、オイラー、ガロア、リーマン、ポアンカレ・・ 錚々たる25人の天才たちについて綴った大著。 単なる伝記ではなく、 彼らが何をどのように考え、そしてどこへ到達したのかを、 なるべく数式を使わないで解説している。 この本を読んであらためて実感したのは、 やはり偉大なる数学者たちは、 概念を視覚化することに優れていたのだということ。 数学の始まりが幾何学であったことはもちろん、 座標や複素平面 […]

「138億年の人生論」(松井 孝典)

日本を代表する惑星物理学者による人生論。 人生論といっても、仕事や健康や教養など、 さまざまな内容について断片的に語ったもので、 正直、著者に馴染みのない人にとっては、 あまり面白くない本なのかもしれない。 逆に、著者の学説を知っている人からすれば、 学問上の思考と、日常生活における信条とのつながりを 知ることができるこのエッセイには、 心に響くものもあるのではないだろうか。 とはいえ、 特別鋭い […]

「流れといのち──万物の進化を支配するコンストラクタル法則」(エイドリアン・ベジャン)

生物、無生物を問わず、 世の中のあらゆる事象は、物理で説明できますよ、 というのがこの本の趣旨。 「あらゆる事象」というのが言い過ぎだとすれば、 著者が熱力学を専門としていること、 また、本書のタイトルからも分かるとおり、 世の中における「流れ」、 例えば、河川の流れや乗り物によるエネルギーの流れなど、 それらにはルールがあり、 そのルールとは即ち物理法則に従うものだ、と。 素人としての意見を述べ […]

「解体諸因」(西澤 保彦)

バラバラ殺人事件のみを題材とした、 異色の推理短編集。 別に僕が猟奇マニアというわけではなく、 単に密室トリック好きとして、 この短編集の中の、 エレベーターが8階から1階まで降りる数十秒間に、 被害者がエレベーター内でバラバラにされたという作品(『解体昇降』)を、 読みたかったので。 目当ての作品については、 心理的な密室トリックになっており、 まずまず楽しめたのであるが、 他の作品については、 […]

「灯台鬼」(大阪 圭吉)

15分程で読了できる短編でありながら、 読後に絶妙な余韻を残してゆくなかなかの佳作。 舞台は、とある岬に立つ灯台。 人里からも、そして地上からも離れ、 ある意味密室ともいえる灯室で、 灯台守が惨殺される。 殺され方は奇妙極まりなく、 とても人の力では運べない巨大な岩が、 灯室の窓を破って飛び込んできて、 灯台守を下敷きにしてしまったらしい。 しかも、現場発見者によれば、 破れた窓から、蛸のようなヌ […]

「黄色い部屋の謎」(ガストン・ルルー)

ガストン・ルルーといえば、 一般的には『オペラ座の怪人』の作者として有名だが、 探偵小説好きとしては、 やはりこの『黄色い部屋の謎』を挙げないわけにはいかない。 タイトルにもなっている「黄色い部屋」の密室トリックと、 衆人の目の前で犯人が消失するというトリックが目玉なのだが、 個人的には、探偵小説のトリックというものは、 物理的要因に近づくほど魅力が薄れ、 逆に、心理的要因に近づくにつれ魅力が高ま […]

「地震学をつくった男・大森房吉 ―幻の地震予知と関東大震災の真実― 」(上山 明博)

「地震学の父」と呼ばれ、 1916年のノーベル物理学賞候補にまでなった大森房吉。 僕は中学生の頃に、 地学の授業で「大森公式」を習い、 さらに高校(と大学)の大先輩だということを知って以来、 その名前を忘れたことはない。 けれどもこの本によれば、 大森先生は、現在では知名度が低いどころか、 「関東大震災を予知できなかった男」として頗る評判が悪いらしいのだ。 知名度が低いということと、評判が悪いとい […]

「三角館の恐怖」(江戸川 乱歩)

本当はロジャー・スカーレットの、 「エンジェル家の殺人」を読みたかったのだけれども、 kindle版が出ていなかったので、 その翻案であるこちらの作品を読むことにした。 一番の興味の的だったエレベーターの密室殺人のトリックも、 第一の殺人のトリックも、そして犯人についても、 (自慢ではないが)分かってしまった自分としては、 それほど感銘を受ける内容ではなかったのだけれども、 築地の川沿いの洋館を対 […]

「すべてがFになる」(森 博嗣)

最近ハマっている、密室系推理小説。 絶海の孤島に造られた、 セキュリティ万全の研究所。 そこで半ば監禁状態で暮らす女性博士が、 ウェディングドレスを着たまま手足を切断され、 目撃者たちの目の前を、ロボットで運ばれて移動するという、 やや衝撃的なストーリーになっている。 ネタバレギリギリの書き方をするけれども、 研究所自体のシステムは完璧だと思われていたにもかかわらず、 結局はそれを作った人物自体が […]

「科学と非科学 その正体を探る」(中屋敷 均)

科学は万能ではないこと、 科学には限界があること、 科学は自由であるべきこと、 科学には「闇」の部分があること、等々、 科学者である著者が、 敢えて科学の裏側(マイナス部分)を見せることにより、 だからこそ科学の重要性、 ひいては我々の人生は如何にあるべきか、までを語った、 科学書というよりも啓蒙書。 この本は僕みたいなおっさんよりも、 これからの進路に迷っている十代の方々にオススメしたいかな。 […]

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