新書なので手軽に読めるだろうと思ったが、
実際に読んでみると意外と濃い内容なので驚いた。
タイトルは「系外惑星」だけれども、
全体の3分の2は、一般的な惑星科学と地球科学の話に費やされ、
期待していた系外惑星探しの最新のトレンドについては、
驚くほどあっさりとしか触れられていないことに、
ちょっとだけがっかり。
それにしても、
我々の住む太陽系のような「均整のとれた」惑星系というのは稀なのだということを、
あらためて痛感した。
ガスが凝縮してできるという恒星誕生のメカニズムは、
おそらくどの恒星でも同じはずで、
その過程で惑星が生じるというのも、ごく自然のことだ。
だがその惑星が、我々の太陽系のように、
極端な楕円起動を取ることなく適度な距離感に配置され、
内側から「岩石惑星」「ガス惑星」「氷惑星」の順に並ぶ、
というのはどれぐらいの確率であり得るのだろうか。
おそらく最新の科学では、
それぐらいのシミュレーションはできているはずだけれども、
そこに対しての言及はされていなかった。
でもおそらくは、
どちらかといえば悲観的な数値になるのだと思う。