昔のブログにも同じネタで書いた気もしますが、
どっかにいってしまったので、再び。
彦星といえば、
七夕伝説で有名なわし座のアルタイルを指す、
というのが常識であるが、
ukiyobanare的には、「彦星=オリオン座」という説を唱えてみたい。
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・根拠その1:
七夕伝説においては、
「織女」と「牽牛」はペアで扱われるのが普通であろうが、
「牽牛」の方には「彦星」という星名があるのに対して、
「織女」の方にはそれがない。
もしかしたら彦星とは「牽牛」のことではなくて、
別の独立した星のことなのではないか。
・根拠その2:
「枕草子」の有名な一節。
「星は すばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星。」
「をかし」な星を列挙している段であるが、
「すばる(プレアデス星団)」「ゆふづつ(宵の明星)」「よばひ星(彗星)」と並んで、「彦星」が挙げられている。
果たしてアルタイルは、
金星や彗星と同等なほど目立つ星なのだろうか。
全天に21ある一等星の中で、
アルタイルの明るさは12番目。
お世辞にもその他の星を押しのけてまで採り上げられる星だとは思えない。
(「枕草子」の美意識が変わっていると言われればそれまでだが。)
七夕伝説のおかげで評価が上ブレしていると言えなくはないが、
それであれば「おり姫」である琴座のベガでもいいはずだ。
つまり彦星は、金星や彗星と肩を並べられるほどの、
「ザ・スター」と呼べる存在でなければならない。
その三つ星が古くから住吉三神になぞらえられてきて、
夜空に堂々と君臨するオリオン座こそが、
それにふさわしいのではないだろうか。
・根拠その3:
オリオン座の古代中国での呼称は、ズバリ「参」。
形状の似ている「彦」と「参」の字を誤写して混同された可能性は、
否定できないのではないだろうか。
・根拠その4:
調べてみると、アルタイルには「夏彦星」という呼び名があるらしい。
敢えて「夏彦星」と呼ぶからには、
別の(ホンモノの?)「彦星」が存在していたと考えることは、
自然であろう。
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と書きましたが、あくまで妄想です。
それを証明するには文献からの使用例を挙げるしかないのですが、
文献的には、「彦星」=「牽牛」とするものは勿論多いものの、
「彦星」=「オリオン座」とするものは、
知っている限り、ありません。