トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団

@新宿文化センター。

男だけのコメディ・バレエ団ということで、僕は存在を知らなかったのだが、
たまたまチケットが当選し行ってみると、
会場はほぼ満員で、その人気の高さに驚いた。

演目は、「ショパニアーナ」「タランテラのパ・ド・ドゥ」「ゴー・フォー・バロッコ」「瀕死の白鳥」「パキータ」。

第一部の「ショパニアーナ(レ・シルフィード)」を観たときは、
確かに面白いけど、バレエのレベルとしてはこんなもんだよね・・・と思っていたのだが、

第二部、特に冒頭の「タランテラのパ・ド・ドゥ」を踊った二人のダンサーには、
大いに魅了された。

第三部まで行くと、おふざけ部分はだいぶ少なくなり、かなり真剣なバレエになっていたので、
笑いを求めてきていた人には不完全燃焼だったかもしれない。

コメディ・バレエというのは、実に面白い着眼点で、
バレエや新体操、フィギュアスケートなど、ひたすら体の動きによって表現を行うエンターテイメントは、
一歩間違えると、観ているものに想定外の印象を与えることになる。

一連の律せられた体の動きからズレたミスやアドリブが入ると、
笑いやエロティックな要素を帯びることが多々あるのだ。

トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団は、
まずは「男だけのバレエ団」ということで、そもそもの前提(常識)を破り、

次に、通常のバレエであれば絶対に採り入れない動きを入れることで、
その意外性を確固たるものにしている。

勿論それは、それなりのレベルのバレエを踊れるからこそ可能なのであって、
極めて高度なエンターテイメントだといえる。

終了後、団員のうちの二人を間近で見たのだが、
二丁目あたりのオカマとは比べものにならないぐらいの綺麗さに、驚いた。

スタイルも良いし、これは日本人にはとても無理なジャンルなのだと思った。

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