ナショジオで発表された、今年の科学研究の5大ニュースは以下の通り。

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1. 居住可能な条件下にある太陽系外惑星をめぐる議論が深まる

2. ヒトのクローンES細胞が作製される

3. ボイジャー1号の太陽系外到達を正式確認

4. キュリオシティ、火星で太古の湖の痕跡を発見

5. 人類の系統樹に関する新発見が相次ぐ
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果たしてこの5つで妥当なのかどうかという議論はおいといて、
ひとつずつ突っ込んでみようと思う。

1. 居住可能な条件下にある太陽系外惑星をめぐる議論が深まる

そもそも「議論が深まる」ということがニュースなのかどうかは怪しいが、
確かに、系外惑星についてのニュースは多かった気がする。

でも、「地球に似た惑星探し」は、個人的にはもういいでしょ、という感じ。
そりゃ、探したらキリがないぐらいありますよ、間違いなく。

問題は、そこに水があるのか、とか、生物がいるのか、を確かめる手段がないこと。

もっと言えば、万が一、超高性能望遠鏡とかで、その惑星に犬型の哺乳類がいることが分かったとしても、
それからどうするの?、というか、政治的・倫理的にものすごくヤヤコシイ問題が出てくるに決まってる。

ただ、その惑星が一万光年先だったとしたら、
その犬はとっくに滅んでるか、別の生物に進化しているかもしれないけど。
だって望遠鏡で見たのは一万年前の姿だから。

2. ヒトのクローンES細胞が作製される

これに関しては、まったくの門外漢なのでコメントできないが、
「ES細胞」というのは、医療の分野において、あの「IPS細胞」のライバルになりうるものらしい。

医療分野での科学進歩には、大いに期待したい。

3. ボイジャー1号の太陽系外到達を正式確認

ukiyobanare的には、今年一番のニュースは、これ。

ボイジャー一号の打ち上げは1977年だから、積んでいるコンピュータはファミコン以下かもしれないが、
それが無事に太陽系を脱出したというのは、
月面着陸以上に、人類史に刻まれるべき重大イベントだと思う。

ちなみに、あの有名な裸の男女が描かれた絵が積まれているのは、
パイオニア10号(こちらも稼働中)の方で、ボイジャーには世界中の音楽や、
各民族の言語、動物の鳴き声などを収録した黄金のレコードが搭載されている。

4. キュリオシティ、火星で太古の湖の痕跡を発見

火星絡みは、どうも政治臭がしなくもない。

米政府がここまでして必死に探しているのは、生命の痕跡ではなく、
レアアースなどの鉱物資源かもしれないし、
どこぞの企業が募っている火星旅行計画は、新手の詐欺の可能性もあると思ってる。

5. 人類の系統樹に関する新発見が相次ぐ

太古の人類の化石の発見は、今に始まったことではないのだが、
とにかく、系統立てることができなかった。

その理由としては、骨の見た目だけでは、それが種の違いによるものなのか、
同一種内の個体差によるものなのかが分からないことと、

発見者はとにかく、それを「新発見」だと位置付けしたがること、

それとなんといっても、人類のルーツを分類するということに働く、人種差別的偏見が、
科学界にも少なからず存在していること、といったあたりだろう。

しかし近年になって、DNA解析という、有無を言わさぬ手段を用いることができるようになって、
特に今年、いくつかの人骨のルーツが再定義された。

DNAの解析が進めば、今まで発見された人骨が、大幅に整理されることは間違いない。

と、ここまで書いてきて、やっぱりこの5つには偏りがある気がしてきた。

宇宙関連(しかもそれほど重要?というのもあるし)が3つも入っているし、
物理関連が1つもエントリーされていない。

そういえば、ヒッグス粒子に関するニュース、あれも今年だった気が・・・。

何らかの理由で選考から漏れたのだろうけれど、
だとしたら、選考基準を明確にしてほしいところだ。