恒星にせよ惑星にせよ、内部活動が活発な天体には、
磁場が発生する。
磁場の発生はダイナモ理論で説明ができ、
地球の場合は、流体の金属である外核が流動することにより、
磁場が発生している。
巨大な電磁石のようなものを想像すればよいだろう。
多少メカニズムは異なるが、
太陽でも同様に磁場が発生しており、
約11年の「太陽周期」ごとに、
北極・南極の磁場は反転をしていた。
次の磁場反転は、
今年(2013年)の5月が予想されていたのだが、
約1年前から、早くも北極は反転にそなえて磁場を失い始めたものの、
南極はそのままだった。
そして、2013年の現在になっても、
南極側の磁場に変化はなく、
現在、北極・南極ともに「プラス極」という、
奇妙な事態に陥っている。
このように、スムーズに磁場反転が行われないのは、
地球のような岩石惑星とは異なり、
太陽内部の物質がプラズマ化しているために、
複雑な自転の影響を受けているのが原因と思われる。
直接調べることができないために、
恒星の内部構造には、謎が多い。
ましてや、観測できる恒星のサンプルとしては、
太陽ひとつしかないのである。
なので、今回のような事態が、
地球にどのような影響を及ぼすのかは、
よくわからないというのが実情だ。
ポール・シフトや、氷河期の到来など、
地球上で定期的に起きているインジデントは、
もしかしたら、このような複雑な太陽活動の影響なのかもしれない。