「画図百鬼夜行全画集」(鳥山 石燕)

 

本屋で目的の書を買って、さあ帰ろうと思ったら、
目に留まったので、思わず買ってしまった。

妖怪たちの絵図とともに、
石燕による説明も付してあるので、
妖怪データベースとしてはもってこいである。

やはり日本の妖怪というのは、
哀愁というか、もののあはれ、というか、
西洋のモンスターのようには「割り切れない何か」を持っている。

モンスターが「あっち側」の存在なのだとしたら、
妖怪は「こっち側」の存在とでも言おうか、

絶妙な共存感覚が、我々日本人にはあるようで、
懐かしいような思いにさせてくれるのが、
この石燕の作品である。

文庫本で680円なので、オススメ。