気温はまだまだ低いが、
陽射しというか、
空気は何となく春めいてきた。

この間、天丼屋に入ったら、
メニューに「鰆(さわら)」とあったので、
「春」を含む漢字について調べてみることにした。

【鰆】(さわら)
結局、食べなかった。
ちなみに、魚へんに「秋」なら「かじか」(=いなだ)、
「冬」なら「このしろ」と読む。

魚へんに「夏」という漢字はないが、
「暑」であれば、「しいら」と読む。

英語だと「spring fish」ではなく、
「a Spanish mackerel」というらしい。
何じゃそりゃ。

「椹」(さわら)という木もある。

【椿】(つばき)
これはおそらく、説明不要。
「椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)」などの、
「椿」(ちん)は「珍」の意味だが、

木へんに「春」で何が珍しいのか、
ちょっと分からない。

「椿象」は「かめむし」と読むらしい。

【惷】(シュン)
「乱れる」の意。

春は何かと、人心を惑わせる。

「惷々タリ」という漢語がある。

【足へんに春】(シュン)
「そむく」「たがいちがいになる」
という意味。

浮ついた足取りだろうか。

以上。
案外、少ない。

「魚へん」があるのだから、
「けものへん」とか「鳥へん」に「春」の字が、
あってもよさそうなのに。

PCで字形検索をすると、
「女へん」「にんべん」「貝へん」に、
それぞれ「春」を組み合わせた字が出てくるのだけれど、
(読みはいずれも「シュン」)、

手元の岩波漢語辞典には、
これらの字は収録されていないので、
調べようがなかった。

次回は6月ごろ、
「夏」バージョンを。