こないだ、どこかの喫茶店だかお店だかで、
SMAP(槇原敬之)の「世界に一つだけの花」が、
ハミングモード(メロディだけの状態を勝手にそう呼んでます)で流れていて、

サビの部分の歌詞、

そうさ 僕らは♪
世界に一つだけの花♪
一人一人違う種を持つ~♪

ってところを何気なしに呟いたら、
そういえば、世阿弥の「花鏡」に、、と思ったので、家に帰ってあらためて調べてみた。

———————-
上臈・下臈、男・女、僧・俗、、田夫・野人、乞食・非人に至るまで、
・・・・・
その人の品々は変わるとも、美しの花やと見んことは、
みな同じ花なるべし。
———————-

つまり、

人それぞれ、身分は違っても、その人の中にあるのは、みな同じ美しい花なんだよ、

ってこと。

SMAPが、「みんなそれぞれ違う花なんだよ」と歌っているのと、
全く逆のことを、ほぼ同じたとえで表現しているのが、面白いと思いまして。
(槇原敬之が「花鏡」を読んでいたのかどうかは、知らない。)

世阿弥の時代は身分社会で、現代は一応平等社会だから、
こういう逆の表現になるんだろうけれど、
世阿弥とSMAPという取り合わせが、なんか新鮮。