昨年末の、ESA(欧州宇宙機関)による彗星探査機フィラエのチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星への着陸は、
ここ最近のニュースの中でも、最もエキサイティングなもののひとつだったのだけれど、
はっきり言って、あの着陸は失敗だったのだと思う。
当然、ESAとしては「失敗だった」なんて言えないから、
フィラエはすぐにスリープモードに入り、2015年の2~3月には太陽光充電が行われ再起動する、
と説明していたんだけれど、どうも言い訳っぽかった印象がある。
あれから注意深くESAのホームページをチェックしているのだけれど、
この彗星を周回している、フィラエの母船でもある探査機ロゼッタからの画像は、
たくさん掲載されているのだが、肝心のフィラエの情報が出てこない。
ちなみにこれは、現時点での最新の彗星画像(2015年3月18日更新)。
3月終了まであと1週間を切ったのだから、フィラエもそろそろ冬眠から目覚めてもよいのだろうけれど、
なんとなくうやむやになって終わってしまうのではないかと。。
ただタイミングよく、NASAの探査機ドーンによる小惑星ケレスによる観測が始まり、
どうやら水でできた氷らしきものが画像に写るなど、
世間の注目はこっちに移りつつあるので、フィラエをフェイドアウトさせるには好都合かもしれない。
ちょうどESAも、地球の水の起源は、彗星ではなく小惑星なのでは?と発表していたことですし。
今年の夏には探査機ニューホライズンズが冥王星に接近、観測をするし、
火星では謎のダスト雲が観測されたり、
土星の衛星エンケラドスにも液体の水があるらしいことが分かったり、
最近太陽系が、にわかに騒がしくなってきている。
でもやはり、フィラエはまだあきらめきれない。
なんとか再起動して、彗星の表面と内部を徹底的に調査してほしいものだ。
[…] 久々にESA(欧州宇宙機関)のホームページを覗いてみたら、 フィラエの記事が大量に掲載されていて、驚いた。 […]