「図説 科学史入門」(橋本 毅彦)

 

図版をベースに科学史を語るという、魅力的な内容。

しかも語られる科学史は、

天文/気象/地質/動物・植物/人体/生命科学/分子・原子・素粒子

の7分野に明確に分けられていて読み易い。

どこかで目にした図を見て、
あらためてこういう意義があったのかと分かったり、
初めて目にするものでも、新鮮な驚きがあったりする。

人間が視覚に頼る生き物だということは言うに及ばず、
科学における「見る」という行為の担う役割が、
いかに重大かつ必然であるかを思い知らせてくれる。

ダヴィンチのように、自らも絵の達人であった学者は例外であろうが、
よい研究にはよい描き手が必要だったことも事実だろう。