珍しいドイツのサスペンス映画。
新宿の武蔵野館かどこかでやっていて、見逃した!と思ってたのだけれど、
案外早くDVD化されたのでラッキー、とばかりに早速観てみた。
ハッカー集団が色々なシステムをハックし、
最後は「ドンデン返し」で捜査官を欺く、というストーリー。
うーん、ヨーロッパ映画らしい重い雰囲気はキライじゃないのだが、
如何せん、脚本の練り込みがイマイチすぎる。。。
まずそもそも、主役であるハッカー集団は、
金目当てでもなければ、誰かに雇われているわけでもなく、
単なる愉快犯&ハッカー仲間から認められたい、というだけで行動していて、
そんないい加減な動機で命張りますかね?という不自然さ。
「MRX」と呼ばれる、ハッカー仲間の「神」みたいな奴があっさり捕まるのも不自然だし、
そもそも大企業や警察組織のサーバールームにあっさり(物理的に)侵入できるのも、謎。
「ミッション・インポッシブル」だったら、
サーバールームに侵入するシーンだけで、トム・クルーズが30分は活躍しますわ。。
そして肝心の、ラストの「ドンデン返し」にしたところで、
「今まで黒だったものが、実は白でした、、、いややっぱり黒ですよ!」というカンジで、
何というか、観る側が取り残されて、
映画側で勝手に自己満足しているような感覚になる。
「裏返し」の手法というのは、ここぞというときに使うと確かに効果的なのだけれど、
安易に使えるだけに、使いどころを間違えると興ざめしてしまう。
特にこの作品のように、最後の最後で二度もそれをやられると、
結局、「裏の裏は表」なわけで。。
ちなみに、最後のシーンで、捜査官はその「ドンデン返し」に気付いたような様子なのだけれど、
なぜそれに気付いたのかも、さっぱり分からない。
ハリウッドでのリメイクも決まったそうなので、
そちらに期待したい。
適正価格:1,100円(劇場換算)