1973年の米伊合作映画。アル・パチーノ主演。
正義感溢れる主人公の刑事が、
警察内の汚職と闘う、社会派ドラマで、
実話を元にしているらしい。
主人公が、本来の任務をこなしつつも、
管轄内で日常化している収賄に手を染めないために仲間から孤立、
友人との仲違いや、恋人との離別など、
プライベートも負のスパイラルに陥るようになり、
遂に、撃たれるまでのストーリーを、
たっぷり130分間かけて描いている。
(というか、撃たれるシーンからこの映画は始まり、
本編は、なぜ撃たれるに至ったのか、の回想的描写である。)
警察の腐敗とか、囮捜査の孤独とか、
もはやハリウッド映画の「定石」とも言えるネタの、初期の形態。
この映画の見所は、何と言っても、
若き日のアル・パチーノの純粋な熱演に尽きる。
悪事には手を染めず、
自らの信念を貫くまっすぐな姿勢が、
真摯なまなざしとともに、印象深い。
適正価格(劇場換算):1,500円