世界に1台しかない高級車に乗り、自慢のライフルを手に、
ビッグ・ホーンを狩りにいきたいという、
マイケル・ダグラス演じる超金持ちの爺さん。
そのガイド役に選ばれたのが、
何の変哲もない、地元の青年ベン。
昼間は気温が50度まで上がるという、
見てるだけでも暑くなるような砂漠を舞台に、
二人の手に汗握る鬼ごっこを描いたスリラー。
爺さんが誤って人を撃ってしまい、
その口封じのために、砂漠の真ん中で青年をパンツ一丁にして、
ライフル片手に、ときにはカクテルを飲んで余裕をかましながら、
「人間狩り」さながらに、追い掛けまわす。
それだけの単純明快なストーリーなんだけど、
暑い!痛い!しつこい!また来た!逃げろ!がんばれ!・・
とシンプルな感想を都度口にしたくなるような、
エンタメとして楽しめる作品だ。
単純な映画であるからこそ、役者の演技が重要で、
そこは大御所、マイケル・ダグラス。
胡散臭い金持ち役をやらせたら、やはり天下一品、
冷徹に追いつめてくる知的なサイコキャラを、
完璧に演じていると思った。
途中で、ライフルスコープ越しに、
金持ち爺さんの眼球が大写しになるシーンがあるのだけれど、
その血走ったカンジが怖い!
追う側の余裕と、逃げる側の必死さ、
サドとマゾの両面を味わえる、良質なスリラーでしょう。
適正価格(劇場換算):1,800円
[…] マイケル・ダグラス主演の「追撃者」と、 まんまそっくりの同工異曲とはまさにこのこと。 […]