シリーズモノのサスペンスと聞いて、
どうせアクション重視な刑事ものだろうと思ったら、
予想を大きく裏切られた。
そもそもが、デンマーク・ドイツ・スウェーデン・ノルウェー合作という、
筋金入りのヨーロッパ映画で、
しかも原作・脚本ともに重厚この上ない、
言われてみれば北欧っぽい、暗く・澱んだ、狂気溢れる映画だった。
犯人はハサミを凶器とするサイコ野郎(ただしイケメン)なのだけど、
これがハリウッド映画だと、どこかに救いというか、
観る側をそれほど重くさせない、微妙な調整がなされるわけなのだが、
こちらの映画は容赦なく、徹底したリアリズムで、
エグってくるなぁ、これぞサスペンスという出来映え。
しかもこの世界観に、ドイツ語の重い響きが妙にハマっている。
うむ、これはかなりのクオリティではないでしょうか。
このシリーズのファンの方には今更なのだろうけど、
カールとアサドという刑事のコンビが、いい味を出していて、
アサドは神を信じるイスラム系?で、
カールは無神論者で、冷徹な分析の上行動をする。
そこに今回の複雑な宗教世界の話が絡み合って、
ゾクゾク and 神秘的でディープな作品に仕上がっている。
シリーズモノとのことで、前2作があるようなので、
遠からずチェックしてみようと思う。
適正価格(劇場換算):1,900円
[…] 第3弾(「Pからのメッセージ」)があまりに秀逸だったので、 間をおかず前作を観てみることにした。 […]
[…] 第3弾(「Pからのメッセージ」)があまりに秀逸だったので、 間をおかず前作を観てみることにした。 […]