このところ多く見かける「ホームズモノ」だが、
このホームズ映画はたぶん、それらとは一線を画している。
ホームズ93歳で、「最後の事件」の解決に失敗し、
田舎で養蜂をしながら隠居生活を30年も続けているという設定。
作品中では、3つのストーリーが同時に描かれる。
1.現在の隠居生活
2.30年前の「最後の事件」の回想
3.山椒を探しに日本に行ったエピソード
ズバリ言ってしまうと、「3」が蛇足。
これって日本人俳優(真田広之)を出演させるために、
無理やり捻じ込んだ話なのではないかというぐらい、
本筋とは関係ないし、全くの無駄。
案の定、真田広之の演技がクソすぎてシラけるし。
それを除けば、映画としてはまぁまぁ面白いんじゃないかな。
イアン・マッケランの93歳のホームズの演技はかなり迫真だったし、
(逆に30年前のホームズの方がちょっと違和感あった)
養蜂(!)が、ストーリーに重要な影響を与えるという、
単純で牧歌的な発想も、キライじゃない。
緊迫感はないが、「家族で楽しめる平和なミステリー」としてはオススメできる。
適正価格(劇場換算):1,600円