2016年のスペイン映画。
金と権力を使って、
自らを無実にしようとする青年実業家と、
息子を殺された老夫婦の執拗な追跡が、
メインストーリーなのだけれど、
当然ながら嘘を付く奴もいれば、
巧みな誘導尋問もあり、
密室トリックがあったり、
アリバイ工作があったり、
観ている方も何度も欺かれる、
かなりのクオリティのサスペンス作品だ。
特にラスト近くになり、
真相が次々に明らかになっていき、
そして最後の最後のドンデン返しは、
騙されることの痛快さというか、
一種のカタルシスのような気分を味わえる。
一度観終わってから、
気になるシーンを何度か見直したのだけれど、
ラストシーンに向けての布石は、
ところどころにちゃんと置かれていて、
役者も(些細なレベルなのだけれど)、
それと分かる演技をしていて、
お見事。
夫婦・親子・不倫といった、
人間関係もきちんと盛り込まれているし、
ストーリー展開にも無理がなく、
最後の最後までグイグイと引き込まれてしまい、
最近観たサスペンスでは出色の出来映えだろう。
劇場で見たら、
間違いなくレンタルして、
もう一度観ることになる。
という意味でも、
適正価格は以下の通り。
適正価格:2,167円