無関係な二組の夫婦だが、
どちらも妻が死亡するという状況となる。
一方は冴えない書店の主人、もう一方は金持ちの建築家。
刑事によって双方に妻殺しの嫌疑がかけられるのだが、
はじめは無関係だった二人の夫同士が接触を試みることで、事態は急転し、
一方は自殺、一方は他殺という線が濃くなっていき・・・
以下、ネタバレ。
一方(建築家による妻殺し)は、先に起きた殺人(書店の主人による妻殺し)の模倣犯で、
ただ、ちょうど模倣殺人をしようとしたタイミングで、妻が自ら命を絶ってしまう。
模倣殺人であると疑われてもおかしくないという状況で、
いかにして自分の無実を主張するか、
それはすなわち、先の殺人の犯人が書店の主人だということを証明することにもなるわけで、
そうすると今度は、書店の主人に建築家が命を狙われることになる、という筋書き。
うーん、正直ハズレだった。
割と有名な小説が原作らしいのだけれど、
このジャンルの映画は昨今やたらとレベルが高いので、
この程度の仕掛けだと、退屈に感じられてしまう。
それに、いくら模倣殺人をしようと思っても、
同じ場所で、しかも近所の本屋のおっさんが犯人だと思われているやつを、
わざわざ真似しようとは思わないでしょ。
しかも、事前にその本屋に足を運んで、
本の取り寄せをお願いして、名前と住所を書き残してしまうという失態ぶり。
まぁ計画的な模倣殺人ではなく、衝動的に思いついたものなので、
仕方ないと言えるのかもしれないが、
フツーの人間ならば、不利な証拠をいっぱい残している状況で殺人なんて思い付かないよね。
逆にそういうドン臭いところがリアルさを出しているのかもしれないけど、
何というか、「今風」ではない。好みの問題かもしれんが。
ついでにもう1つ言わせてもらうと、
主演(建築家役)のパトリック・ウィルソンがイケてなく、
なぜ、ヘイリー・ベネット演じる美人歌手と不倫できているのかが、謎すぎる。。
おっと、金の力か・・。
ということで、すごくヒドいわけではないけれど、
期待値を上げるとがっかりしてしまう一本。
適正価格(劇場換算):1,300円