クリスマスに都会の喧騒に巻き込まれるのを避けて、
恒例となったこの時期の温泉旅行。
とはいっても、今年はカレンダー的に、
23・24日という一泊強行軍なので、
結局イヴ&クリスマス当日は東京ということに。
今回訪れたのは、
モール温泉で有名な北海道の十勝川温泉。
通常の温泉は鉱物系なのだが、
モール温泉というのは、世界でも珍しいとされる植物系のもので、
やや温度は低めで、濁った色が特徴だとか。
今回は、そのモール温泉と食事だけを目的にして、
スケジュール上、観光は無しという旅行となった。
出発前の羽田空港。
クリスマスっぽく賑やかな様子。
最近はフツーの(?)サラリーマンに戻ったため、
ほとんど飛行機に乗らなくなったので、
何となくソワソワします。
羽田から帯広までは、約1時間半。
着陸態勢に入ると、眼下には雪の十勝平野が。
何もない・・・。
とかち帯広空港では素朴なクリスマス飾りがお出迎え。
羽田との差が、遠くに来たことを感じさせます。
空港から温泉までの足としては、
市街地まで30分ほどバスに乗って、そこからさらにタクシー(約20分)に乗るか、
あるいは直接タクシーで行くか(約40分)なのだが、
後者は便利な反面、
金額が8,000円ぐらいかかるので悩みどころではあったが、
早く温泉に浸かりたいこともあり、
そそくさとタクシーに乗り込んだ。
でも、これが正解。
乗せていただいた個人タクシーの運転手さんの話が上手く、
ガイドブックなどを読むまでもなく、
十勝の見所や歴史についてあれこれと聴かせていただいた。
空港での気温はマイナス一度。
東京が暖かいので、相当寒く感じたのだが、
でも帯広としては近年になく暖かく、異常気象の部類だと。
途中、タクシーの窓から景色を眺めても、
ひたすら広がる、十勝平野。
食用の米は獲れないらしいのだが、
酪農と畑作がとにかく盛んで、
広い土地を活かして、年収億単位の人も大勢いるとか。
楽しい話で、あっという間に宿に着く。
温泉は褐色の湯で、評判どおりなかなかのもの。
露天風呂からは十勝川の風景も眺められて、
湯上りの「あずき茶」が、これまた旨い。
部屋から撮影した、十勝川に架かる白鳥橋の、
時間ごとの様子。
お待ちかねの料理は、
十勝ならではの乳製品や、玉ねぎやじゃがいも、
そして十勝牛に自家製のパンと至れりつくせりで、
お酒は十勝ワイン「清見」の赤をセレクト。
国産ワインというと、
やたらと甘かったり薄かったりで、
どうも受け付けなかったのだが、
この「清見」も見た目はかなり薄い印象で心配だったところ、
飲んでみたら、かなりしっかりのフルボディで大満足。
ラベルにも描かれている醸造所(「池田ワイン城」)には行きたかったのだけれど、
今回は時間がなく、、残念。
翌朝はバスで帯広の市街地へ。
途中、小学校の校庭や百貨店前の広場でも、
フツーにアイススケートが行われていて、なんか新鮮。
ここでの目当ては「六花亭本店」。
あまり書くと、
「なぜお土産を買ってこないのか」というクレームに巻き込まれそうなのだが、
バターサンドしか食べたことのなかった自分としては、
ここでもかなり満足。
そして、店員さんの接客も素晴らしい。
せっかくカフェが併設されていたのに、
これまた時間の都合で断念せざるを得ないのが心残り。
空港行きのバス乗り場まで繁華街を歩いてみたのだが、
勿論札幌ほどではないにしても、
飲食店がかなり豊富で、驚かされる。
そういえば行きのタクシーの運転手さんが、
帯広には乳業関係の本社がいくつかあるので、
出張者向けのホテルや飲食店はいつも満員だと言っていたのを、
思い出した。
活気のある地方都市というのは、応援したくなる。
空港では、帯広名物の「豚丼」をしっかり食べた。
昔、静岡から入植した人たちが、
鰻の代わりに、豚を蒲焼にしたのが始まりとのこと。
山椒をかけていただく。
絶妙な歯ごたえで、言うことなし。
ということで、あっという間の1泊2日だったが、
帯広は、是非また訪れたいと思わせてくれる街だった。