一言で説明するならば、「毒にも薬にもならない本」。
構成学とは何なのか、
それがなぜ大切なのかについて書かれているわけなのだが、
全編に渡って教科書的著述というか、
事実としてはその通りな内容なのだけれど、
まったくもって、面白くない。
デザインに携わっている人の文章って、
中途半端な(自称)文筆家よりも読み応えがある印象だったのだけれど、
この本は違ったなぁ。
新書だから仕方ない面もあるのだろうが、
深みがないというか、成程!と思わせる部分がない。
喩えるなら、味のないガムを噛んでる感じ。
大学の教養課程で、
教科書として使うぐらいがちょうどいいかもしれない。
勿論、アートやデザインに関わる人は、
読んでおいて損はない内容ではあるのだが。