「記号とシンボルの事典 ―知ってそうで知らなかった100のはなし―」(スティーヴン・ウェッブ)

主にUnicode(ユニコード)で表現される様々な記号について、
その意味や成り立ちについて解説した本。

「リサイクルマーク」や「ニコニコマーク」のような、
一般的な記号も取り上げられているが、

著者は宇宙物理学者だし、
何と言っても、おなじみの「青土社×松浦俊輔訳」なので、
科学や数学に関するものが多くなっている。

ただ、たとえばリーマンのゼータ関数を表す「ζ」なんかは、
ゼータ関数そのものの、数学的価値を説明することがメインで、

記号自体については、
「何でこの記号になったかは分からない」とあっさり片づけているように、

ロゴとか意匠のような方面の内容を期待すると、
ちょっと違うかも(いや、だいぶ違うか)。

たぶんこの本を読まなければ、
一生目にしなかっただろう記号もあるし、
知的好奇心を満たすにはちょうどいい内容かな。