全編を通して、
登場人物たちへのインタビュー形式で進められるSF。
ある日突然、
地球の近くにワームホールのような謎の天体が出現するとともに、
地球上でも、各地(100か所以上)の上空に、
謎の巨大な球体が現われる。
さぁ大変、誰かを謎の天体に送り込み、真相を探らなくては、、
となるわけだが、
そこで「ヒューマン2.0」という新しい技術を導入することになる。
「ヒューマン2.0」とは、
人間の脳だけを、宇宙活動にも耐えられるような頑強なボディに移植し、
要するにアンドロイドを作るというもの。
そこに選ばれたのは女性宇宙論学者で、
兵士役の「ヒューマン2.0」とともに天体に向かうが、
通信が途絶えた数日後、
宇宙船ごと地球に送り返されることになる。
果たしてそこで彼女が見たものとは・・・
彼女の脳に残った記憶を映像化することで、
衝撃の事実が明かされる!
というお話。
基本的には、
どこかで見たことがある要素を繋ぎ合わせただけのB級映画なのだが、
そこまで辛辣になれないのは、
「ヒューマン2.0」然り、宇宙人の形状然り、
生物における意識と肉体の問題をクローズアップしているのが、
単なるドタバタSFとは違うのかなぁ、と。
今や猫も杓子も「AI」を語る時代となったが、
敢えて「生の」脳を「人工肉体」に移植するという、
「人工知能」とは別の切り口であるところが、
個人的にはツボだったわけで。
あと、インタビュー形式というのも、
ドキュメンタリーを見ているようで、
変に登場人物に感情移入しなくて済むし、
なかなか上手い試みだったのではないかと。
ただ、基本的には、
ストーリーも映像も脚本も、イマイチなのは間違いないわけで、
良い所を見つけて褒める形となってしまったのは、
B級映画に対する優しさです。
適正価格(劇場換算):1,200円