2018年のデンマーク映画。
警察の緊急ダイヤルに掛かってきた、
電話の音声のみでストーリーが展開するという、
アイデア賞的なサスペンス。
とある女性からの電話。
どうやら、車で何者かに連れ去られているという。
オペレーターに緊張が走る。
話をするうちに、
連れ去ったのは元?夫で、自宅に二人の子供を残してきたらしい。
自宅に電話をすると、果たして子供が電話に出るが、
どうやら弟が殺されていることが判明する。
子供を殺したのは誰で、
なぜ女性が連れ去られたのかはすぐ分かるので、
サスペンス的な要素は若干弱いのだが、
すべてが電話越しの音声だけで進むという緊張感のみが、
この作品を作品たらしめていると言ってもいい。
昔、自分もオペレーターのアルバイトをしたことがあるのだが、
電話越しの会話というのは、
相手の顔が見えない分、必要以上に神経を使わされる。
この映画はまさにその、
「顔が見えないコミュニケーションの不安定さと落とし穴」
を突いた作品で、
オペレーターを経験したことのある人だったら、
途中はそれなりにストレスが溜まるに違いない。
ストーリーの展開上、
オペレーター役の警官の犯した罪のにも触れられるのだが、
明らかにそれは蛇足で、
まぁ、そういった要素がないと単調すぎるから仕方ないとはいえ、
もう少し脚本に厚みと工夫があってもよかったかな。
適正価格(劇場換算):1,200円