もうかれこれ20年もWeb関連の仕事をしているわけで、
(途中、少しだけ浮気したこともあったが)

それなりのベテランになると、
職場でも若手人材の面倒をみることが多くなってくる。

いろいろな人を見てきたし、
自分なりにもいろいろと悩んできたこともあったし、

仕事において、というよりも、
もっと広義に、人生において、

求められる「力」というものは、
これなんじゃないかな、というものを挙げてみた。

1.集中力
ナンバーワンは、絶対コレ。

どんなに能力があっても、
集中力がなければ、結果には結びつかないし、

逆に、集中力さえあれば、
多少の能力不足はカバーできる。

仕事や勉強はもちろん、
スポーツや芸術でも何でも、
集中力を有するものは、それなりの結果を残す。

2.想像力
「創造力」ではないので、念のため。

なんやかんやで、ヒトは脳に特化した生物なわけで、
脳による妄想、要するに想像力を、
どれだけ現実的な予測に用いることができるかが、
カギとなる。

将棋やチェスでいえば、
自分がこの駒をあそこに動かしたら、
相手はこう動く、というのを何手先までも想像しなくてはならないし、

サッカーだって、
あそこにパスを出せば敵はあそこに動くから、
だからパスを出すと同時に動く方向はあっちだと、
想像する必要があるし、

ビジネスでももちろん、
このプレゼンをすれば、こういう質問がくるだろう、
ということを想像して備えなくてはならない。

想像力がなければ、リスク回避もままならないし、
そもそも成功している姿を想像できないのであれば、
まともな結果がついてこないことは、当然だろう。

3.記憶力
実は最初の2つだけで、
成功の秘訣の80%は占めているのではないかと思うのだが、
残りの20%のうちのひとつは、これ。

記憶力って、特殊能力でも何でもなくて、
いかにして与えられた情報を整理し、
それをいつでも取り出しやすいように、
うまく脳に収納するか、だと思っていて、
それって要するに、「情報の整理整頓」。

だから、論理的思考に長けている人であれば、
記憶力も優れているし、逆もまた、然り。

普段からロジカルな思考を行う訓練をしていないと、
記憶力も育たないという弊害が生じるのだと、
僕は思っている。

4.コミュニケーション力
これが、ラスト。

別に弁舌巧みになるわけでも、
ナンパが上手くなるわけでもなく、

相手が何を考えているかを想像し(ここも「想像力」)、
自分の考えていることをきちんと伝えることが、重要。

太古の昔、ヒトが集団生活を始め、
やがて言語を習得したときから、
この能力はヒトの生活から切り離せなくなった。

一人で仕事がうまくできれば、コミュニケーションなんて必要ないよ、
と思う人もいるかもしれないが、

それは人類数百万年の歴史に刻み込まれたDNAに反する考え方であり、
偶然成功することはあっても、
オススメできない考えであることは間違いない。

以上となるが、
この4つの「力」というのは、どの職業にも共通して必要になるもので、

つまり仕事を成功させることにおいて大事なのは、
これらの基本的な力であって、
別に専門分野における特別な知識や技術ではない、
というのが、僕の言いたかったことでもある。

専門的な知識や技術は、
時間さえかければ、誰でもある程度のレベルまでは習得できる。

けれど、上に挙げた4つの基本的な「力」については、
意識することがなければ育たないものであるし、
時間が解決してくれるものでもない。

あくまでも個人的な意見ですので、
ぜひ参考までに。