3日目の朝、部屋の露天風呂から眺めた宍道湖の朝。
夕景に劣らず幻想的だ。
しばらくすると、しじみ漁の舟が出始めた。
例によって、朝食はしじみ汁で元気をチャージし、
早めのチェックアウトを済ませ、
最後の目的地、松江城へ。
10分ほどバスに乗り、島根県庁前で降りると、
松江藩初代藩主・松平直政公の像が、
馬上から城を仰ぎ見るように立っている。
自分は歴史にはそれほど詳しくないのだが、
松平直政は家康の孫で、大阪夏の陣でも活躍したというから、
それなりの人物であったのだろう。
そしてそれなりの人物が藩主であった松江という土地は、
やはりそれなりの国だったのだろうと想像される。
さて、城、特に日本の城にはあまり興味がないのだが、
数少ない国宝の城、かつ当時の天守が現存ということで、
散策してみる。
近くから見ると分からないのだが、
遠くから眺めると、日本の城は、
鎧甲冑をつけた武士の姿に見えないこともない。
それは美しい場合もあるのだけれども、
やはり統治のために威圧感を演出する効果もあったのではなかろうか。
この松江城も同様で、美しいには美しいのだが、
どことなく厳しさを伴った美しさだ。
城の内部。
急で狭い階段を5階まで登ると、
宍道湖を含めた松江の街が一望できる。
遠くには大山も。
このあとは、松江しんじ湖温泉駅へと戻り、
宍道湖南岸をバスで約50分、出雲縁結び空港へ。
結局、この二泊三日で宍道湖を1往復半した計算になる。
これで、長くなった出雲旅行記はおしまいだが、
来年は、国立博物館で特別展「出雲と大和」が開催されるし、
今回の訪問で、『記紀』とは別の(おそらく真の)歴史を考え直す
きっかけにできればいいかなと思っている。
そして松江については、
さすがは小泉八雲が愛した街だけあって、
温泉、酒、食事、歴史、とどこをとっても素晴らしく、
結論としては、島根県って最高じゃないですか!
最後は、たびたび登場いただいた大山を、
帰りの飛行機から眺めた姿で締め括ろう。