映画「ランダム 存在の確率」

2013年アメリカのSF映画。

理系の人ならば、
原題の「コヒーレンス」の方がしっくりくるかも。

彗星が地球近傍を通過する晩に、
男女8人が集まってホームパーティをする。

ワインも進み、
トークも盛り上がってきた頃、
突然辺り一帯が停電するが、

近くに一軒だけ、
明かりが灯っている家を見つける。

携帯もつながらないので、
その家に電話を借りようと行ってみたところ、
そこには何と、「自分たち」がいた…

・・・これ以上は、
ネタバレになるので控えます。

要は量子力学でいう「波動関数の収束」が起こらずに、
別の可能性がそのまま存在していたら、、、
というストーリーなのだけれど、
なかなか斬新で楽しめる。

並行世界の自分たちは、
幸せそうだったり、仲違いをしていたり、

主人公は「色々な自分たち」を見せつけられて、
最後はある決断をするのだけれど、

もし登場人物が若者だったら、
キャーキャー騒ぐだけの、
おバカ映画になっていただろうが、

登場人物が全員大人なので、
この複雑な状況を乗り越えようとする心理・行動や、
恋愛・夫婦・人間関係の描写が、
この映画の見所になっている。

登場人物も8人だけだし、
撮影も普通の民家だし、

(たぶん)低予算映画にしては、
十分な出来なのではなかろうか。

なお、彗星の接近と並行世界の出現とは、
(当然ながら)何の因果関係もないが、

一応それらしい理由をつけようとしたんだな、
というこじつけ努力も見て取れる。

最後にもちろん、
特筆すべきはヒロインのエミリー・バルドーニが、
めっちゃ美人であること。
(むしろ、これが一番重要)

適正価格(劇場換算):1,500円