2008年・アメリカのサスペンス映画。
原題は「Deception」なのだが、
この邦題はちょっとセンスがない。
真面目な会計士のジョナサン(ユアン・マクレガー)は、
仕事先で知り合ったワイアット(ヒュー・ジャックマン)と意気投合するが、
お互いのケータイを間違えて持ち帰ってしまい、
ワイアット宛の謎の電話が掛かってくるようになる。
ある夜、電話主の指定するホテルに行ってみると、
それは「エリート」達が集まる秘密の愛人クラブで、
ジョナサンは、一夜限りの女性との関係に、
ハマり込んでいってしまう。
やがて、そこで出会った「S」という女性に、
恋をしてしまったジョナサンは、クラブの規則を破り、
彼女と個人的に会うようになるが、
ホテルの一室で、ジョナサンが目を離した隙に、
彼女は行方不明、
自分は何者かに怪我を負わされ、
そこから何者かに脅しをかけられることになる・・・
というストーリー。
(ここからは若干ネタバレ)
実はすべてはワイアットが仕組んだ罠であり、
ワイアットは会計士であるジョナサンを利用して、
企業の不正な金を、
横領しようとしていたということなのが、
ヒュー・ジャックマンが、
珍しく悪役を演じているのと、
「真面目な」会計士が、
色欲に溺れて人間が変わっていく描写や、
更には脅されながら、
悪事に手を染めざるを得ないシーンでの心の揺れ具合、
といったあたりが、
この映画の見どころかな。
上質なサスペンスとは言い難いが、
キャストのお陰もあって、
可もなく不可もなく、といったところか。
最近は、何度も一時停止したり、
巻き戻ったりしながら考えさせられる、
小難しいサスペンスが割と多いけれども、
あまり頭を使うことなく、
サラッと観れるのは間違いない。
適正価格(劇場換算):1,400円