2012年のアメリカ映画。
「盗作された小説」をネタにしたサスペンス調のドラマで、
ストーリーが三重構成(?)になっているため、
ちょっと紹介が面倒だが、トライしてみるか。
A.現在時制
小説家のクレイは、小説「The words」で人気作家に。
その販売イベントで朗読を行うが、
その内容とは次のようなものだった。
B.「The words」内の世界
ローリーは小説家を目指しているが、
なかなかうだつが上がらず、
人生について迷っていた。
そんなとき、新婚旅行でパリに行った際に、
骨董品屋で買ったカバンの中から、
古びた小説の原稿を見つけ、
その内容に深く心を打たれる。
そこから何かを掴めるのではないかと、
一字一句漏らさずに書き写したのだが、
それを自作の「窓辺の涙」として出版してしまう。
「窓辺の涙」は大ヒットとなり、
ローリーは一躍文芸界のスターとなる。
そんなとき、ローリーの前に一人の老人が現れ、
こんな話を語り始める。
C.老人の語った話
第二次世界大戦中に連合国軍として渡ったパリで、
カフェで働く女性と結ばれるが、
娘の死をきっかけに、
お互いの心に隙間が生じてしまう。
そんな中で小説を書き上げたのが、
「B」の世界でローリーが見つけた小説だった。
・・・・・
・・・・
という三重構造で、
(厳密にはそれを観る我々もいるので四重構造なわけだが)
BとCの世界が密着しているのは言わずもがなだが、
そこにAの世界がどう絡んでくるのかが、
この映画の見所であり、
それがまさにラストの「オチ」となっている。
上記で内容が伝わったかどうか微妙ではあるが、
映像として見ると、それほど複雑ではなく、
意外と悩まずに見ることができた。
(ただし、ラストはどういうことなのかと、
色々考えさせられる)
ゾーイ・サルダナ、ジェレミー・アイアンズ、
J・K・シモンズといった、
個性派の役者陣も見所のひとつで、
人間ドラマ8割にサスペンス要素2割といった感じなので、
普段サスペンスを見ない人にもおすすめしたい。
適正価格(劇場換算):1,800円